- 発行日 :
- 自治体名 : 大分県杵築市
- 広報紙名 : 広報きつき 令和7年5月号
■入江文書 附 系図(いりえもんじょ つけたり けいず)〔杵築地域〕
県指定年月日:1960年3月22日
古文書/県指定有形文化財/個人
「入江文書附系図」は大友家一族の田原家文書として知られており、田原氏の滅亡後、その末流である入江(如法寺(にょほうじ))家に伝来した文書群となっています。文書群は、鎌倉時代から戦国時代までのものが150通、江戸時代に記された5通と合わせて計6巻155通の文書と系図一巻で構成されています。
入江文書の中でも最古のものは、弘安4年(1281)に起きた蒙古襲来の際の恩賞として、2代田原基直が筑前怡土庄(いどのしょう)の地を配分された記録で、その他にも後醍醐天皇等の綸旨(りんじ)、足利尊氏をはじめとする足利一門の文書、九州探題関連文書など南北朝時代から戦国時代にかけての九州の政治的動向を窺い知れる究めて貴重な史料を多く含んでいます。
また、同文書は国東地方に勢力を拡大した田原氏や惣領家である大友氏の研究において欠くことのできない第一級の史料となっており、中世における在地領主制の形成や過程を解明する根幹史料に位置づけられています。
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