- 発行日 :
- 自治体名 : 宮崎県
- 広報紙名 : 県広報みやざき 令和7年4月号
■ここから、芽生える。
第56代宮崎県知事 河野 俊嗣(こうの しゅんじ)
宮崎国際音楽祭は今年、第30回を迎えます。
拠点となるメディキット県民文化センターは、約1年半に及ぶ大規模改修工事を経てリニューアル。装いも新たに、記念すべき音楽祭を開催します。
今回から音楽監督には、若き世界的ヴァイオリニスト三浦文彰さんが就任しました。三浦さんは、前音楽監督の徳永二男さんの愛弟子であり、音楽祭の教育プログラム「ミュージック・アカデミーinみやざき」の第1期生でもあります。音楽祭の申し子とも言うべき三浦音楽監督が、その経験や人脈を生かし、新たな風を吹き込む音楽祭になるものと楽しみです。
先日、徳永二男さんに県民栄誉賞を贈呈しました。徳永さんは、故青木賢児さんと連携して世界的ヴァイオリニスト故アイザック・スターン氏を招へいするなど音楽祭の礎を築き、総合プロデューサーや音楽監督として、また、卓越した一人の演奏家として、国内外で高い評価を受ける音楽祭にまで育て上げてくださいました。深く感謝申し上げます。
これらの方々を中心に、30年の長きにわたり音楽祭を支えてくださった国内外の演奏家をはじめ、お力添えいただいている協賛企業や、関係機関、ボランティアの方々など、全ての皆様に改めて心からお礼を申し上げます。
今年は、「アジアを代表する音楽祭」を継承しつつ、AI技術を活用した音楽とアニメーションのコラボなど新たな試みにも挑戦します。
メインプログラムでは、4年ぶりにピアニスト辻󠄀井伸行さんをお招きするほか、世界的な指揮者でピアニストでもある巨匠チョン・ミョンフンさんをはじめ、人気と実力を兼ね備えた国内外の演奏家によるトップレベルの演奏をお届けします。
また、元サッカー女子日本代表の澤穂希さんのトークコンサートや「500円コンサート」、「子どものための音楽会」、そして、音楽ホールのない地域に三浦音楽監督が出向き、住民の皆様に一流の演奏をお届けする「コンサート・キャラバン」など、多彩なプログラムを実施します。毎年心待ちにされている方はもちろん、初めての方にも楽しんでいただけるプログラムとなっています。
さらに、最終日の30周年記念演奏会は、チョン・ミョンフン指揮によるベートーヴェンの交響曲第九番「合唱付き」。公募による県民合唱団が、宮崎国際音楽祭管弦楽団や豪華ソリストと一体となって、音楽祭のフィナーレを華々しく飾ります。
新しい歴史の扉が開かれた音楽祭が、本県の芸術文化の核として、多くの方々から愛され、楽しんでいただけるよう、これからも力を尽くしてまいります。
ぜひ会場で、至高のステージをお楽しみください!