くらし 市長コラム

今月は12ページで「人生会議」についてご紹介しています。どれほど健康で豊かな人生を送っていてもそうでなかったとしても、人生の最期は平等に訪れます。一度しかない人生の最期をどう締めくくるかを考えることは、「今をどう生きるか」という問いにもつながり、とても有意義なことだと思います。
先日、大学の大先輩である医師の こぼり おういちろう先生を訪ねる機会がありました。先生は もり おうがい の孫であり、87歳になられた現在でも患者さんの往診を続けておられます。先生の活動は、過去にNHK特集や著書などでも紹介されていますので、よければご覧ください。
先生は、「生かす医療」と「命を終える治療」があるはずだと説きます。歳を重ねると、足腰が弱り、飲み込む力も衰え、内臓の機能も低下します。それらは「病気」ではなく「加齢」による必然であって、この変化とうまく付き合いながら、その人らしい人生を尊厳をもって最期まで送れるよう支援されています。これから本格的な「多死社会」を迎えるなか、我々も行政として何ができるのか模索し続けてまいりたいと思います。

宮崎市長 きよやま とものり