- 発行日 :
- 自治体名 : 宮崎県都城市
- 広報紙名 : 広報都城 令和7年11月号
■怪異と信仰「諏訪三郎物語絵巻」
島津家初代忠久が大雨の夜に狐火に守られて誕生したという伝説から、狐との関係が深い島津家。稲荷信仰が根付いた領内には、忠久が祝吉に御所を築く際に建立した島津稲荷神社(郡元町)のように、稲荷神を祭る神社が多く残っています。また、都城島津家領主らの甲かっちゅう冑には狐の装飾が施されるなど、領国の武士にとって稲荷神は一族の守護神であり、武運長久の象徴だったことがうかがえます。
島津家は諏訪神社も厚く信仰していて、諏訪明神の縁起を主題とする本史料には、魔王(麒麟(きりん)王)や人が蛇に変じる怪異現象が描かれています。中世以降、寺社縁起絵巻には霊的存在や妖怪が描かれるようになり、本史料も全国的な怪異造形化の流れに沿ったものであると言えます。このように、島津領内では不思議な出来事に端を発する信仰が存在し、地誌や絵画によって伝承されてきたのです。
※本史料は、11月24日(月)まで開催している特別展「怪異の受容と南九州」で展示中
問い合わせ:都城島津邸
【電話】23-2116
