- 発行日 :
- 自治体名 : 宮崎県西都市
- 広報紙名 : 広報さいと 2025年6月号
■子どものむし歯の状況をご存じですか?
本市の子どものむし歯の状況は、1歳6カ月児は全国平均を下回っていますが、3歳児、12歳児は全国平均を上回っています。
子どものむし歯の本数(一人平均)
出典:宮崎県母子保健事業実績 (宮崎県健康増進課)/地域保健・健康増進事業報告(厚生労働省)/宮崎県の学校における歯科保健統計(宮崎県健康増進課)
学校保健統計調査(文部科学省)
■フッ化物によるむし歯予防は、世界で多くの専門機関が推奨しています。
フッ化物によるむし歯予防は、WHO(世界保健機構)、FDI(国際歯科連盟)をはじめ、厚生労働省、日本歯科医師会などの多くの保健関連機関が、安全で効果的なむし歯予防法として推奨しています。※フッ化物は、フッ素の化合物です。
■フッ素は自然界のどこにでもあります。
フッ素は、自然界の中に広く分布している元素の一つで、海水、河川水、地中にも含まれ、食物や人の体にも含まれています。しかし、通常、食べ物から摂る量では、むし歯予防には足りません。
◇食品に含まれるフッ素の量
コメ:0.14ppm
大豆:0.13ppm
食パン:0.27ppm
豆腐:0.06ppm
牛肉:0.07ppm
卵:0.08ppm
野菜・果物:0.02~0.05ppm
緑茶:0.3~1.3ppm
魚介類(可食部のみ):0.44ppm
海藻:9.1ppm
きのこ類:0.3~0.6ppm
出典:厚生労働科学研究/フッ化物応用研究会2007
■フッ素は3つの作用でむし歯を予防します。
◇再石灰化の促進 歯から溶け出したカルシウムやリンを歯に戻す働きを促進します。
◇歯質強化 歯の表面を酸に溶けにくくし、強い歯に変えていきます。
◇細菌の酸産生の抑制 むし歯菌が酸をつくる働きを弱めます。
■大人になっても効果が持続しています。
保育所・幼稚園の時にフッ化物洗口を経験した者の20歳のときの6歳臼歯むし歯の状況は、フッ化物洗口未実施の者と比べて少なくなっています。(下図)
※フッ化物洗口は、永久歯のむし歯予防を目的に一定の濃度のフッ化ナトリウムを含む溶液で1分間ぶくぶくうがいをする方法です。
*6歳臼歯のむし歯数
(平成29,30年宮崎県A町の20歳を対象とした調査より)
*6歳臼歯…4歳から6歳頃に乳歯の奥に萌出する永久歯です。
噛む力が最も強く、生涯にわたり咀嚼の中心となる歯です。
出典:宮崎県作成リーフレット「フッ化物洗口によるむし歯予防」
本市では、平成13年度から年中・年長児を対象にフッ化物洗口事業に取り組んでおり、令和6年度は13か所の保育所、保育園、認定こども園で実施しました。また、今年度からは、小学校・中学校でもフッ化物洗口事業を開始します。