- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県垂水市
- 広報紙名 : 広報たるみず 令和7年6月号
令和3年度から、GIGAスクールによる一人一台端末を本格的に活用した教育が始まった垂水市。ここでは、市民の皆様に、GIGAスクールはどういったものなのか解説するとともに、各校の取組を紹介することで、GIGAスクール構想を基にした教育に親しみを持っていただければと思います。
本号から、各小・中学校の取組も紹介
■タブレット端末を活用した読書指導の充実(柊原小学校)
子どもたちにとって、読書は感性を磨き、表現力を高める等大変意義のある活動です。『第5次鹿児島県子ども読書活動推進計画』(令和6年3月)では、『「1日20分読書」運動~本がひらく私たちの未来』の下、『不読率の低減』『子どもの視点に立った読書活動の推進』『多様な子どもたちの読書機会の確保』『デジタル社会に対応した読書環境の整備』の4点を基本方針とした取組を推奨しています。
本校では『すいすい読書』と題して、子どもたちの読書習慣の確立を目指し、毎週水曜日に家庭での読書を促す取組を行っています。子どもは読んだ本や作者名、簡単な感想等をデジタル読書カードにまとめて送信します。送信された読書カードは、校内の全職員が見ることができ、感想を伝え合うことができるとともに、子どもにとっては『読書ポートフォリオ』として読書記録を保存していくことができます。
毎年2月には『校内ビブリオバトル大会』を授業参観で実施しています。決勝戦では、保護者を含めた参加者全員が投票をしてチャンプ本を決定します。これらのタブレット端末を活用した取組を行うことで、子ども一人ひとりが目標読書冊数を達成しています。
■教室長室から
◇『ふるさとは、人でできている』垂水市教育委員会教育長 明石浩久(ひろひさ)
高校を卒業して、ふるさとを離れました。中学校の国語教師になり、鹿児島市、姶良市、西之表市、薩摩川内市など、県内を転々とし、53歳のときに垂水中央中学校に勤務することになりました。35年ぶりの帰郷です。赴任して間もない頃、校長室の窓をのぞき込む男性がいました。誰だろうと思って近づくと、同級生でした。彼は、笑顔で「生きっちょったかよ」と一言。「おかえり」の代わりのあいさつです。別の夜にはウォーキング中の同級生2人が学校に寄ってくれ、「まだ仕事、大変ね。体をこわさないようにね」と声をかけてくれました。その仲間たちが開いてくれた「お帰りなさい会」。子どもの頃に戻って、笑い合い、語り合いました。そして、垂水中央中学校の子どもたちは、私をいつも笑顔にしてくれました。
垂水には、美しい自然があり、おいしいものがたくさんあります。でも、ふるさとが好きな一番の理由は、そこに大切な人たちが暮らしているから、幼いころからの大切な思い出がいっぱい詰まっているからです。市民の皆様のご理解とご協力をいただきながら、「ふるさと垂水を愛し、誇りにする子ども」の育成に全力を傾注しますとともに、子どもたちの友情がいつまでも色あせることなく、「ふるさと垂水」という絆で強く結ばれるよう、誠心誠意取り組んでまいります。