- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県屋久島町
- 広報紙名 : 町報やくしま 2025年12月号
■歴民館収蔵物紹介~鹿笛(しかぶえ)と袋角(ふくろづの)
鹿笛とは、シカの鳴き声を模倣するために作られる笛です。屋久島では「シカのヨビ」と呼ばれ、1950年代に猟師たちはこの笛を使いシカを呼び寄せる方法で猟を行っていました。鹿笛のひとつひとつが猟師の手作りであり、作る際の材料、吹き方、出る音も違っていて、中には子ジカ・雌シカ・雄シカなど何種類もの声を使い分ける猟師もいたそうです。
袋角とは、毎年春に生え変わる雄シカの新しい角のことで、丸く袋のような形をしています。シカの角は十分に成長すると硬質化しますが、成長途中の袋角は柔らかく、表面にはウブ毛が生えています。袋角は「鹿茸(ろくじょう)」とも呼ばれるように茸(キノコ)のように成長が早いことから、生命力の象徴として古くから採取され、漢方薬の材料などで用いられてきました。
問合せ:屋久島町歴史民俗資料館
【電話】42-1900
住所:屋久島町宮之浦1593番地(屋久島北分遣所横)
[開館時間]9:00~17:00
[入館料]大人100円、小中高校生50円(団体割引あり)
休館日:月曜日
町民は入館無料
