健康 粟国診療所

医師 大田瑞生

◆海の危険生物の話
10月に入ってから、急に気温が下がってきたように感じますが皆さんは体調を崩したりはしていないでしょうか?
夏が過ぎて季節外れになりつつある気がしますが、今回は海の危険生物の話です。今年は海で大怪我をされる方がいなくて一安心しています。来年も安全に過ごせるように、一度危険生物のポスターなども見てみてください。

さて、皆さんは海洋生物で危険なものと言われて何を思い浮かべますか?クラゲ、ガンガゼ、オニヒトデ、ウミヘビ、ヒョウモンダコ、ミノカサゴ…いくつ思い浮かぶでしょうか?刺された(噛まれた)場合にくっついている原因生物を取り除くという対応になるのは共通です。基本的には刺された場所は冷やしたほうが良いとされていますが、中には温めたほうが良い、と言われているものもありなかなか判断が難しいと思います。
その中でも多く発生するのはクラゲ、特にハブクラゲの刺傷になります。ハブクラゲに刺されたら酢をかけたほうがいい、という話は聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。実はこれもハブクラゲ限定の話なのです。同じく海の危険生物に入っているカツオノエボシというクラゲやイソギンチャクの触手、これらに酢をかけると逆に毒針が飛び出して来るので危険です!何に刺されたかわからなければ海水で洗い流すと間違いはないでしょう。

危険生物によって対応が変わることがあるので、何に刺されたのかが分かるとその後の対応がしやすいことがあります。もちろん一番大事なのは危険生物から離れることですが、もしどこで何に刺されたのかわかれば診察を受ける際には教えて下さい。そのためにもポスターで見た目を知っていただけると助かります。