- 発行日 :
- 自治体名 : 総務省
- 広報紙名 : 現在・未来のくらしに役立つ情報誌 総務省 令和7年11月号
■由利本荘市の取組 1
ベントの企画や新特産品など
若者のアイデアを活用
由利本荘市では、若者のアイデアを積極的に取り入れた施策を進めています。令和4年度から、20~40歳の若者が地域活性化や課題解決に取り組む「由利本荘プロモーション会議」が始動。チームごとに企画を提案し、市長へのプレゼン後に補助金を受け、メンバーが自ら実施する仕組みです。これまでに、かつて行われていた地域の祭りの賑わいを復活させた「おおうち春まつり」や、子育て世代のメンバーが考案した「廃校を活用した子供服のおさがり交換会」などが実現しました。地域の元気創出とネットワークを創ることにより、地域内のみならず市全体の活性化につながっています。
また、秋田県立由利高校の生徒からの提案で、新たな特産品を作るプロジェクトも発足。果樹農家やプリン専門店などの協力を得て、地元産のフルーツを使った「ゆりぷりん」が誕生し、好評を得ています。
■由利本荘市の取組 2
保育園から小・中・高校・大学まで
「遊学」で移住支援
秋田県外在住の親子に田舎暮らしを体験してもらう「ゆりほん保育園遊学」が好評です。子どもが自然の中で思う存分遊んでいる間、親はリモートワークをしたりのんびりと過ごしたり。令和4年度からのべ17組が参加。リピーターも多く、そのうち1組は市内への移住につながりました。
大学生や若者がインターンシップと地方暮らしを体験できる「みらいデザイン遊学」も併せて実施しているほか、令和7年度からは、小・中学生が5日以上2週間以内で参加できる「ゆりほん教育遊学」を開始。さらに、令和8年度からは公立高校で「地域みらい遊学」の受け入れも始まる予定で、移住や関係人口の拡大を積極的に進めています。
■由利本荘市の取組 3
専用車両で行政サービスを届ける
移動市役所
広大な面積を持つ由利本荘市では、高齢者をはじめ、市民が市役所に出向く際の交通手段確保が課題でした。
これを解決するため、令和5年度から移動市役所「ゆりほん窓口Go!」を本格導入。専用車両で各地域を巡回し、各種証明書の発行や行政相談、スマートフォンの設定サポートなど、幅広いサービスを提供しています。今後も「やれることは何でもやろう」の精神で、対象業務を拡大する予定です。
●きらきら! いきいき! 由利本荘市のくらし
◇地域おこし協力隊
鈴木優雅さん
・保育園や学校と市をつなぐ存在をめざして活動中
・幼稚園教諭一種免許状と保育士資格を持つ鈴木さんは、園児たちの人気者。
保育・教育遊学の PR やコーディネートなどに取り組んでいます。遊学に参加した方々が、自然の雄大さやのびやかな子どもたちの姿に、感動してくれるのがうれしいですね。初めての一人暮らしですが、地域の皆さんがいつも気にかけてくれるので、ホームシックとは無縁です。
◇由利高原鉄道
佐藤まつ子さん
・出会いは宝物。感謝の気持ちでお迎えします
35年前「はるばる来てくださるお客さまをおもてなししたい」との想いで、矢島駅の売店に「まつ子の部屋」を開きました。遠くから何度も足を運んでくださる方もいます。人のためにすることは、自分のためにもなります。「また来るね」と言われると、力が湧きます。
