くらし 地方のかがやき 由利本荘市 秋田県(1)

■鳥海山や日本海に囲まれた豊かな自然と文化のまち

南に霊峰・鳥海山を仰ぎ、西には日本海、中央を一級河川・子吉川が貫流する由利本荘市は、自然とともに歴史を重ねてきたまちです。標高2,236mの鳥海山は、市のシンボル。その伏流水と澄んだ空気は、おいしい米や果物、野菜、日本酒、牛肉などを育み、豊かな食文化を築いています。日本海の海岸線には、2つの美しい海水浴場が点在。近海ではアマダイやマダイ、ヒラメ、ハタハタなどが水揚げされ、海の幸にも恵まれています。また、由利本荘市域は、8世紀に出羽国府の出先機関「由理柵」が置かれていた歴史ある地。古くから交通の要所として栄え、人と文化の交流を担ってきました。
平成の大合併により誕生した由利本荘市は、秋田県で最も広い約1,200平方キロメートルの面積を誇り、山岳地帯、田園地帯、港町など多彩な風土を持ちます。市では、それぞれの個性を大切にしながら、互いに支え合い、一体となったまちづくりを進めています。

◇鳥海山のあるまち
秋田県と山形県にまたがる鳥海山は、東北第二の高峰。山頂に雪が積もった姿が富士山に似ていることから「出羽富士」とも呼ばれている。市内には3つの登山口があり、頂上からのパノラマ景観は圧巻だ。

◇お米がおいしいまち
鳥海山の伏流水とミネラル豊富な土壌で育つ米は格別のおいしさで、ふるさと納税の返礼品としても人気No.1。「おにぎりづくり体験会」を開催し、市産米の認知度向上にも取り組んでいる。

◇秋田由利牛のまち
鳥海山麓に広がる高原では、豊富で良質な水と牧草により、黒毛和種「秋田由利牛」が育てられている。ほどよく引き締まった肉質で、サシ(霜降り)までおいしいと好評。年に1度、市内すべての小学校給食でも提供されている。

◇由利高原鉄道
羽後本荘駅と矢島駅を結ぶ全長約23kmのローカル線。レトロな雰囲気が魅力で、季節ごとのイベント列車やおもちゃ列車も人気。

◇鳥海高原花立牧場公園
ゴーカートやパークゴルフが楽しめる「子供の国」のほか、コテージもあり、家族で満喫できる。

◇華ノ木禅(はなのきぜん)
「法体の滝」の近くにある、知る人ぞ知る名所。コバルトブルーが神秘的だが、数年後の鳥海ダム水没区域内にある。

◇桑ノ木台湿原
鳥海山東側に広がる人気のトレッキングスポット。5月~6月にはワタスゲとレンゲツツジが群生し、その先に残雪の鳥海山を望む絶景が広がる。

◇生産物直売所菜(さい)らんど
新鮮で安い地元産の朝採れ野菜がずらり。春は山菜、夏は野菜や鳥海りんどう、秋にはりんごやぶどうなど、四季折々に楽しめる。

◇フォレスタ鳥海
ブナの森に囲まれたリゾートホテル。全客室から鳥海山を一望でき、天然温泉の露天風呂や、地元食材の創作料理も評判。

◇TOYOSHIMA FARM
鳥海山麓に広がるぶどう園で、国際品種8品種を栽培。フレッシュで口当たりのやさしいワインやジュースを製造・販売。

◇鳥海山 木のおもちゃ館
国登録有形文化財「旧鮎川小学校」を活用した多世代交流施設。
地元産の木で作った大型遊具やおもちゃで存分に遊べる。

◇鳥海高原 矢島スキー場
鳥海山北側の山麓に位置するスキー場。全6コースを備え、なかでも1,300m続く緩斜面のパノラマコースは初級者でも楽しめる。

※写真は本紙をご覧ください。

◎Yurihonjo-City Profile
秋田県の南西部に位置する由利本荘市は、平成17年に本荘市と由利郡の7町が合併して誕生、令和7年に20周年を迎えた。江戸時代には、本荘藩、亀田藩、矢島藩の3つの小藩が置かれ、城下町が発展していた。

人口:69,375人(令和7年8月31日現在)
面積:1,209.59平方キロメートル
【URL】https://www.city.yurihonjo.lg.jp/

■自然・文化・人が共鳴するまち
由利本荘市は、山・海・川の恵みにあふれたまちです。鳥海山での登山やトレッキング、日本海での海水浴やマリンスポーツ、子吉川での釣りなど、多彩なアクティビティを一年中楽しめます。
文化や伝統工芸も大切にし、毎週のように開催される祭りやイベントも、本市の魅力です。若者から高齢の方まで一体となって地域を盛り上げ、活気あふれる賑わいを生み出しています。

由利本荘市長 湊 貴信(みなと たかのぶ)

湊市長が手に持つのは、由利本荘市の地域工芸品「本荘ごてんまり」。

※詳細は本紙をご覧ください。