- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道網走市
- 広報紙名 : 広報あばしり 2025年3月号
■鳥取県と豊岡市の成功事例に見るジェンダーギャップ解消の鍵
~女性活躍推進セミナーに参加して~
「ジェンダーギャップ解消で変わる組織と地域」をテーマとした講演を拝聴しました。講師がお話していた、鳥取県と豊岡市の取り組みを紹介します。
◇ジェンダー差を排除した職員の配置
地方都市では特に、若い女性の流出が深刻化しており、その背景として、女性が働きにくい環境や、女性の社会進出を阻む固定観念の存在が指摘されています。
そんな中、鳥取県庁は、ジェンダーギャップを解消するために職員の配置方針を変えたそうです。女性は配属先にかかわらず庶務の仕事ばかりで、管理職に就くことも無かったそうですが、ジェンダー差を排除し、やる気や能力に着目して配属先を決定することで、現在、鳥取県は都道府県庁で女性の管理職の割合が全国一となっているそうです。
◇性差による様々な問題
兵庫県豊岡市では、深刻な人口減少に直面する中、若者を呼び戻すためのまちづくりに取り組みました。男性の若者回復率が上昇しているのに対し、女性は低下していたからです。このジェンダーギャップの解消と、深刻な労働力不足の解消には「女性の力を活用することが不可欠だ」と、地域の企業にジェンダー平等について説いたそうです。そのほか、クオータ制※や、コース別人事制度を取り入れ、ジョブローテーションの見直しを行ったところ、女性の管理職率が上がり、企業の生産性向上にも繋がったそうです。
※クオータ制:性別を基準に女性または両性の比率を割り当てる仕組みのこと。
◇セミナーを受講して
このような取り組みは、組織や地域に良い変化をたらします。セミナーでは、どちらの事例も男女ともに働きやすい環境が整備され、若い世代の移住者が増加したと述べていました。
ジェンダー差ではなく、個人のやる気や能力に応じて、仕事が与えられる環境や仕組みづくりが大切なのだと思いました。どんな職場でも、個々の能力を認め合って、気持ち良く働ける世の中になるといいですね。
問合せ:網走市男女共同参画プラン推進会議編集委員