- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道網走市
- 広報紙名 : 広報あばしり 2025年4月号
◇活力あふれるまちづくり
農業では、DXの推進、労働力とエネルギー消費の効率化・省力化など、課題に対応する農業者の意欲的な取り組みを支援するほか、近年、急激に増加している有害鳥獣の被害を抑制するため、特にエゾシカの捕獲について集中的に取り組みます。
水産業では、消費者ニーズや商流の変化などに対応する漁業者、水産加工事業者の意欲的な取り組みを支援するほか、漁場環境の保全や、事業者が行う人工種苗養殖試験、海洋環境の変化に対応した漁業を構築するための調査船の整備を支援します。
観光業では、デジタル技術を活用したプロモーションの継続、教育旅行の誘致、網走マラソンをきっかけとした外国人の誘客促進のほか、新たに、酒と食を主軸としたプロモーションや宿泊の増強策により、閑散期の入り込みの底上げを図るとともに、戦略的な観光地域づくりを担うDMOを支援します。
また、令和8年度からの宿泊税の導入に向けた周知に取り組むとともに、これに対応する事業者への支援のほか、デジタルマーケティングで得られた情報などを踏まえた新たな観光振興計画を策定します。
企業誘致では、天都山地区への酒蔵建設予定地の造成を進めるとともに、引き続き、自然災害が少なく夏でも冷涼な気候といった、地域の特性を活かした誘致活動を推進します。
公共交通では、日常の移動手段の確保のため、引き続き、生活路線バスやどこバスの運行支援、郊外地区の乗り合いタクシーの実証運行のほか、新たに、自動運転バスの実証運行に取り組むとともに、地域の最適な公共交通のあり方を示す地域公共交通計画を策定します。
働き手の確保では、これまでの合同企業説明会、就労や起業への意欲を高めるセミナー、新社会人を対象とした研修会の開催のほか、若年層の人材確保と地元定着を図るため、新規就職した方への奨励金、社会インフラを担う人材確保への支援を継続するとともに、積極的な雇用活動を促進するため、新たに、事業者が行う人材確保の取り組みを幅広く支援します。
また、就労者の住宅確保のため、社宅整備への支援に加え、空き市営住宅の提供戸数を追加します。
物価の高騰に対しては、市内の登録店で使用できるクーポン券を全世帯へ配付し、生活の支援と消費の喚起を図ります。
◇安全・安心なまちづくり
4つ目は「安全・安心なまちづくり」です。
災害対策では、夜間においても安全に避難できるよう、藻琴地区の津波避難路へソーラー蓄電池式の照明設備を整備するほか、避難所の生活環境の改善を図るため、プライベートテントを整備します。
新たな防災拠点となる新庁舎は、市民が気軽に集える開庁を記念したイベントを開催し、また、建て替えが必要な消防本部庁舎は、レイアウトの検討や、庁舎と外構の実施設計を進めます。
インフラの整備では、道路の改良、橋梁の長寿命化対策、導水管や配水管の布設替え、下水道施設の強靭化を計画的に進めるほか、公園は、遊具の更新を中心とした計画的な再編整備を進めます。
女満別空港網走間の高規格道路は、一日も早い開通に向けて鋭意取り組むとともに、都市機能の集約や公共施設の適正配置などと併せ、都市計画の変更に向けた手続きを進めます。
廃棄物処理では、引き続き、広域での中間処理施設整備に向けた取り組みを進めるとともに、明治最終処分場の埋め立てごみの減量化や嵩上げの検討を進め、その延命を図ります。
住環境では、潮見団地において中層住宅の建設に着手するほか、住宅ストックなどの特性を整理し適正な住宅施策を推進するため、網走市住生活基本計画を策定します。
また、猛暑対策として、中学校と地域子育て支援センターへエアコンを設置するとともに、引き続き、住宅などへのエアコン設置に対しても支援します。
◇デジタルを推進するまちづくり
5つ目は「デジタルを推進するまちづくり」です。
災害時の円滑な避難と防災意識の向上を図るため、避難所や避難経路を選定できる機能や多言語に対応した、新たなデジタルハザードマップを作成するとともに、緊急情報や市政情報のメール配信においても、より多くの方に情報が行き渡るよう多言語化を進めます。
また、ごみのポイ捨て状況をAIで可視化する仕組みを導入するとともに、ボランティア清掃の仕組みと併せ、ごみの削減に努めます。
GIGAスクールでは、2期構想の実現に向けたネットワーク環境の整備や1人1台端末の更新に取り組み、個別最適な学びの推進に努めます。
このほか、飲食店の混雑状況をウェブ上で把握できる仕組みを導入し、繁忙期の夕食機会損失の改善を図る取り組み、生成AI時代の到来を見据えた研修の充実や、基幹業務システムの統一・標準化を進めるとともに、工事の電子入札を開始し、入札参加者および市の双方において事務の効率化を図ります。