- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道知内町
- 広報紙名 : 広報しりうち 2025年1月号
皆さま、新年あけましておめでとうございます。
新年の始まりを皆さまと共に迎えることができましたこと、大きな喜びと感謝の気持ちでいっぱいです。昨年は、皆さまの温かいご支援とご協力のもと、各種課題に立ち向かい、また前進することができました。改めて心より御礼申し上げます。
この一年、国内では暮らしや社会が様々な変化に直面しました。気候変動による異常気象や円安による経済への影響など、行政としても迅速かつ柔軟な対応が求められました。とりわけ自然災害や高齢化社会の更なる進展といった課題は、一層の備えと工夫が必要であると痛感した一年でもありました。
昨年、当町では、地域経済の回復に向けて、商工業者の皆さまと連携した特産品の販売促進や観光資源の活用に注力してまいりました。
特に、コロナ禍からの復活を目指した「カキVSニラまつり」では、多くの来場者で賑わい、地域の活力を感じる素晴らしいイベントとなりました。
防災・減災分野では、各町内会を中心に一人ひとりが「支え合い」「助け合う」姿勢づくりを目指した防災訓練や地域交流の場を積極的に設けて頂き、初動対応の向上に繋がったことは大きな成果であったと感じております。
また、防災拠点である消防庁舎の移転・整備については、議会と町民の皆さまのご理解を頂きましたので、安全・安心な庁舎整備を進めてまいります。
福祉分野では、高齢化が進む中、認知症への理解促進や高齢者スポーツの普及、北海道電力との連携による「がんリスク検査」など、安心して暮らせる環境づくりを目指してまいりました。また、町でも行政サービスのオンライン化をはじめ、高齢者へのデジタル技術のサポートなどを行いました。こうした取り組みは、新たな時代に即した地域づくりに向けた第一歩であると考えております。
■新年に向けて~未来への展望~
・涌元小学校は、地域の皆さまの苦渋の決断を頂き今年度で閉校となります。閉校後は、地域の活性化を目指して、知内高等学校野球部生徒の寮と地域交流の場として新たな挑戦への出発点となります。なお、青少年交流センターは、全国募集生徒の新たな拠点とし生まれ変わります。
・農・漁業では、老朽化した施設の再編を進めてまいります。新たなトマト共選施設は、現在、北斗市が主体的に検討を進めておりますので当町としても連携してまいります。また、ウニ種苗センターの更新についても上磯郡漁業協同組合と力を合わせて進めてまいります。
・林業では、当町のゼロカーボンシティ宣言も踏まえ、森林が吸収した二酸化炭素の販売とともに、収益を更なる森林整備に繋げる仕組みづくりに取り組んでまいります。
・商工業では、道の駅の活性化に取り組むとともに、事業者の皆さまとともにふるさと納税の更なる推進に努めてまいります。
今年のキーワードは、「共生」と「未来創造」であると考えております。
「共生」は、自然との共生、地域間の共生、人と人との共生です。気候変動の影響が顕著になる中、環境に優しい取り組みを更に推進する必要があります。地域の豊かな自然を守り、次世代に引き継ぐためにも、再生可能エネルギーの利用拡大や資源の循環利用を進めるとともに、他自治体・企業との連携を深め、広域的な課題解決に向けた協力体制を築いてまいります。
「未来創造」は、地域の未来を担う子どもたちや若者の育成、そして活躍の場を創出することです。本町では少子化が進む一方で、地域に根差し、地域を支える意欲ある若者たちがいます。彼らが夢を持ち、挑戦できる環境を整えることが地域の未来を明るくする鍵となります。そのために教育や育成の場の充実、地域産業の活性化、新たな雇用機会の創出を目指してまいります。
そして住民の皆さまとの対話を大切にしていきます。時代が変化しても、地域を支える根幹は「人のつながり」です。皆さまの声を直接お聞きして行政運営に反映させることで、住みよいまちづくりを進めてまいります。
結びに、新たな一年が皆さまにとって健康で幸せな一年となりますことを心よりお祈り申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。