くらし 令和7年 初春 謹賀新年(1)

■蘭越町長 金 秀行

町民の皆さん、新年あけましておめでとうございます。
夢と希望を新たに、輝かしい新春を町民の皆さんと共に迎えることができましたことを心からうれしく思います。旧年中は、町民の皆さんをはじめ、町議会、関係機関の温かいご理解とご協力を賜り、町政の円滑な推進を図ることができましたことに厚く感謝申し上げます。
この度の任期満了による町長選挙におきまして、議会の皆さんをはじめ、町民の皆さんの温かいご理解とご支援を賜り、無投票当選のこの上ない栄に浴し、引き続き三期目の町政をお預かりすることになりました。この四年間は、町民一人ひとりが安心して、町への愛着と誇りを持ち、心豊かに暮らし続けるため、未来に向けて果敢に挑戦し続ける、町民が主役のまちづくりを目指していく覚悟です。
さて、昨年を振り返りますと、私たちの生活に多くの変化が訪れました。特に物価高騰が私たちの暮らしに影響を及ぼし、日々の生活費の負担が増していることを実感されている方も多いことでしょう。このような厳しい経済環境の中でも、地域の皆様が力を合わせて支え合い、共に乗り越えていく姿勢が大切であると考えております。日本経済は、コロナ禍からの回復を目指し、緩やかな持ち直しを見せていますが、依然として世界的なエネルギーや食料価格の高騰といった厳しい外部環境に直面しています。私たちの地域経済も、この影響を受けており、企業や家庭の皆様が抱える課題は多岐にわたります。しかし、こうした困難な状況だからこそ、私たちは一丸となって取り組む必要があります。
政府は、物価上昇を上回る賃金上昇を実現するための施策を進めており、中小企業への支援や最低賃金の引き上げなど、国民生活を守るための取り組みを強化しています。私たち地方自治体も、地域経済の活性化に向けた支援策を講じ、皆様が安心して生活できる環境づくりに努めてまいります。
新しい年を迎え、私たちには新たな挑戦と機会が待っています。地域の皆様と共に、持続可能な成長を目指し、未来に向けて前進していく所存です。皆様のご理解とご協力を賜りながら、より良い地域社会の実現に向けて努力してまいります。
一方、嬉しいニュースとして、昨年7月末に開催された、自国開催の東京オリンピックから史上初めて3年間隔で行われたパリオリンピック。日本が獲得した金メダルの数は20個、銀と銅をあわせたメダル総数は45個と、いずれも海外で行われた大会では過去最多となりました。北海道旭川出身で金メダルを獲得した、陸上女子やり投げの北口榛花(はるか)選手は、女子陸上のフィールド種目で初の日本選手がメダルを獲得し、はじける笑顔とうれし涙は、改めてアスリートがオリンピックにかける思いを私たちに感じさせました。「やり投げを極める」、「やるからには世界のトップをとる」という誰にも負けないこの強い覚悟が名実ともに「やり投げの世界女王」となりました。これまでに直面してきた多くの困難を乗り越えて、頂点に立った涙だと感じました。
本町の基幹産業であります農業におきましては、日本全国において「令和の米騒動」とも呼ばれた空前の米不足が注目を集め、スーパーの棚から次々と米袋が姿を消したことは各メディアで報じられました。全国の米の主産地において影響が出たと聞いておりましたが、蘭越米は全量1等米100%で出荷されております。
11月23日に開催されました米-1グランプリinらんこしでは、過去最多の400品が全国から出品され、予選を勝ち抜いた決勝進出30品の中から、蘭越米「ゆめぴりか」が、見事グランプリに選ばれました。
また、山形県庄内町で開催された「日本一おいしい米コンテストin庄内」で、蘭越町の生産者3名が優秀金賞を受賞されました。生産者の皆様の努力が実を結んだ結果であると感じています。さらに、昨年の猛暑を踏まえ、子どもたちの心身の健康を第一に考え、学校生活における熱中症対策として、保育所、幼稚園、小中学校に空調設備(エアコン)を設置し、猛暑対策の強化を行い、幼児教育・学校教育の推進に努めるとともに、人材を育む教育と学習のまちづくりを進めました。
時代の大きな転換期を迎えている今、希望に満ちた未来へつながるよう、町民の皆さんとの力強い連帯と協働のもとに、今一度原点に立ち返り、基本施策を着実に推進することで、「元気で耀きのあるまちづくり」を目指して、今後のまちづくりを進めたいと考えておりますので、ご支援とご協力をお願い申し上げます。
結びに、本年が町民の皆さんにとりまして、健康で明るく幸せな年でありますよう心からお祈り申し上げまして、年頭のご挨拶といたします。