- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道蘭越町
- 広報紙名 : 広報らんこし 2025年1月号
こぶしは蘭越町の花木です。大自然の中でたくましく育つこぶしに学びましょう。
■家庭教育通信
ナカヤの子育て相談~2,000人の親御さんから学んだこと~
NPO法人 お助けネット
代表 中谷通恵(なかやみちえ)さん
▽〔今月号のテーマ〕子どもの『学校に行きたくない』への向き合い方(2)
不登校問題に長年関わってこられた専門家の方から学んだことを紹介します。
相談1:長期休みの後などに必ず「学校に行きたくない」と言われて、体の不調もあることもあり休ませるが「勉強が遅れてしまうのではないか」と不安になる。
回答:親としては悩むところですよね。多くの人が経験していることでしょう。休み明けの場合は、生活リズムの乱れや睡眠不足などが、子どもの健康に影響している場合も多いので、長期休みの起床・就寝時刻は学校のある日との違いを1時間以内に収めるようにしましょう。子どもの様子がかなりつらそうな場合は、
*『学校休んだほうがいいよチェックリスト』なども活用してみましょう。
相談2:小学校の時から行き渋りがあり、中学校に入ってほとんど登校できなくなりました。親子の会話はありますが、勉強の遅れはひどく、義務教育後の進路が心配で悩んでいます。
回答:2017年に施行された「教育機会均等法」に基づいて「不登校児童生徒への支援は『学校に登校』という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要がある」と通知されています。
まず勉強についてですが、本人に学ぶ意欲があれば、従来の学び方に限らず、YouTubeなどに無料でわかりやすい動画がたくさんあります。またお金はかかりますが、アプリを使ったオンライン講座や塾、通信教育もあります。ただ本人にやる気がなくなっていることが多いようです。その場合は、本人が「やってみたい」と思うことを存分にやらせてあげましょう。音楽・ダンス・ものづくり・プログラミング・つり・料理など、好きなことをできる環境をつくり自己有用感を高めましょう。
子どもに自己有用感があれば、高校の選択肢(通信制高校、オンライン授業と併用できる高校などなど)は非常に広がっていますし、たくさんの先輩が社会で活躍しています。
特に北海道では官民ともに、子どもたちの多様な学びを支援するための仕組みが非常に不足していると感じます。まずは、学びの場の選択肢を増やすことと、保護者が苦悩していることに寄り添うために「親の会」などを作っていく必要があります。今後学校に通う子育て家庭にも「我が子が不登校になっても支えてくれる仕組みがいろいろある」という安心感が、これからのまちづくりに必要と考えます。
◎『学校休んだほうがいいよチェックリスト』
不登校支援を行う団体が昨年8月に開発。
QRコード(※本紙参照)から友達登録して利用します。
▽相談募集中
子育てなどでお悩みがありましたら、中谷さんに聞いてみましょう!
中谷さんに聞いてもらいたい相談などがありましたら、町民センター内生涯学習係へお訪ねください。なお、回答につきましては、「こぶしにまなぶ」紙面上での回答になりますので、ご了承願います。