- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道蘭越町
- 広報紙名 : 広報らんこし 2025年3月号
こぶしは蘭越町の花木です。大自然の中でたくましく育つこぶしに学びましょう。
■家庭教育通信
ナカヤの子育て相談~2,000人の親御さんから学んだこと~
NPO法人 お助けネット 代表 中谷通恵(なかやみちえ)さん
○今月号のテーマ「みんな悩んで親になる!!」誰もが悩む子育てをどう支える?
文科省令和6年度「家庭教育支援推進のための調査研究の報告書」から、現在、子育てしてくれている保護者の切実な思いや、どう支援してほしいのかがわかります。紹介しますね。(★印は、私のアドバイス)
(1)子育ての悩みや不安の程度についての問いでは、子育て家庭の7割が、「いつも」または「ときどき」悩みや不安を感じています。特に末子の年齢が、「0~2歳」「小学1~3年」「中学生」の子どもを持つ家庭では8割近くが悩みや不安を感じているそうです。
★ここで保護者に伝えたいのは、子どものことを愛するがゆえに不安や悩みは誰もが抱えているということです。悩みがあるのは、親としてしっかり子どもと向き合っているからだと自信をもちましょう。
(2)不安や悩みの主な内容としては、
・子どもの行動・気持ちがわからない(全ての年齢で最も多い)
・しつけの仕方がわからない(0歳から小学校低学年)
・子どもの健康や発達
・子どもの生活習慣の乱れ(小学校高学年)
・教育や受験対策について(中学生)
★「子どもの行動・気持ち」を理解したり「しつけ」をするには、「学び」が必要です。地縁・血縁の中で自然と学べる機会は極端に減ってしまったので、ある程度意図的に家庭教育のコツについて伝えることが必要です。小学校高学年の「生活習慣の乱れ」は、スマホ・ゲームなどの影響も大きいでしょう。
(3)解決するために支援してほしいこととして
・困った時に気軽に相談できる窓口や相談ツール、1対1で相談対応してくれる専門家
・子どもを持つ親同士が交流できる場など
★相談相手としては、「パートナー」が圧倒的に多かったので、保護者が互いにゆとりを持って話ができるような労働環境も必須でしょう。
★この調査研究報告から、「子育て家庭が、気軽にいつでも支えてもらえるしくみを網の目のように張りめぐらせる」ことが求められていると強く思いました。生涯学習関係者には、エビデンスに基づいた「子ども理解やしつけの方法」などを老若男女すべての人に学ぶ機会をつくってほしいです。
○相談募集中
子育てなどでお悩みがありましたら、中谷さんに聞いてみましょう!
中谷さんに聞いてもらいたい相談などがありましたら、町民センター内生涯学習係へお訪ねください。
なお、回答につきましては、「こぶしにまなぶ」紙面上での回答になりますので、ご了承願います。