くらし 令和7年度 町政執行方針 ~元気で耀きのあるまちづくり~(1)

令和7年度の一般会計及び各特別会計予算案などを審議する第1回蘭越町議会定例会が、3月3日から19日までの17日間の会期で開会され、初日の本会議では、金町長から町政執行方針と、その実現のための予算案の大綱について、また、渡邊教育長からは、教育全般に関する教育行政執行方針が述べられました。

令和7年第1回蘭越町議会定例会の開催に際し、令和7年度の各会計予算案並びに諸議案の御審議をいただくに当たりまして、私の町政執行に対する所信の一端を申し上げ、町議会議員の皆様をはじめ、町民の皆さんの一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
令和7年3月3日 蘭越町長 金 秀行

■I はじめに
令和6年度の町政の執行につきましては、町議会並びに町民各位の温かい御理解と御協力により、所期の目的が着実に推進できましたことを、まずもって心から感謝とお礼を申し上げます。
また、昨年10月の任期満了に伴う町長選挙におきましては、町議会や町民の皆さんの心温まる御支援と御理解をいただき、無投票当選の栄に浴することができました。
このことは、まことに身に余る光栄であり、2期8年間における私の行政運営に対する評価でもあったと受け止めさせていただき、引き続き、町民の皆さんとの対話を重視しながら、このまちに住んで良かった、これからも住み続けたい、住んでみたいと思える「元気で輝きのあるまちづくり」実現のため、全力を傾注してまいります。

○1 誰もが生き生きと暮らせる福祉のまちづくり
高齢者がいつまでも元気で過ごすことができるまち、子育て世代が魅力を感じられるまちの実現を目指し、次のことに取り組んでまいります。

(1)地域福祉の向上
多様化・複雑化する住民ニーズに対応できる地域社会の形成が重要であることから、「第4次蘭越町地域福祉計画」に基づき、保健・医療・福祉の関係機関や事業所などと連携を密にし、適切な支援やサービスにつながるように努めるとともに、地域の福祉活動の中核である社会福祉協議会の活動を支援してまいります。
また、「町営温泉等無料入浴券給付扶助」、「福祉灯油等給付扶助」等の独自施策を引き続き実施し、地域生活支援の充実に努めてまいります。

(2)障がい者・高齢者・子ども・子育て世代への支援
障がいのある方が自立した日常生活や社会生活を営むことができるよう、自立支援サービス、地域生活サービスなどの充実を図り、地域の実情に応じた生活支援を推進してまいります。
また、「高齢者世帯の安否訪問事業」や「ふれあい給食事業」、「緊急通報システム事業」など引き続き実施し、高齢者に対する支援に努めてまいります。
「認知症初期集中支援チーム」における協議や事例検討を通じ、認知症の高齢者とそのご家族に早期に関わり、早期診断・早期対応に結び付けられるよう取り組むとともに、町内介護福祉施設等に対する「介護職員人材確保対策助成事業」を引き続き実施し、介護人材の育成を図り、安定した介護サービスの提供に努めてまいります。
国では、「こどもまんなか社会」を目指し、子ども政策を強く押し進めるとしており、子ども支援は多面的で継続性が必須であります。
「第3期蘭越町子ども・子育て支援事業計画」に基づき、子育て環境の整備を推進してまいります。
待機児童解消対策として、「家庭的保育等事業給付」や「待機児童支援扶助」等を継続し、保育所には看護師を引き続き配置し、園児及び職員の健康管理を行い、保育の充実に努めてまいります。
出産や乳幼児期の育児に係る不安の解消を図るため、妊産婦と日頃から子育てに追われている保護者同士、専門職が交流できる機会を提供する「マタニティ・子育てママパパ交流会」を新たに実施するとともに、引き続き、不妊治療助成、出産支援、各種検診等を実施してまいります。
乳幼児健診情報をデジタル化する「母子健康アプリ」と、ワクチン接種記録などをデジタル化する「予防接種管理アプリ」を運用し、母子保健サービスの向上と業務の効率化に努めてまいります。
「子ども子育て基金」を活用した、「保育料の軽減事業」、「学校・保育所等給食費助成事業」など、引き続き実施し子育て世帯の経済的支援を図るとともに、蘭越保育所などの園児用備品の整備を行い、保育環境の充実を図ってまいります。
今後においても「子ども子育て基金」の活用方法を十分に検討し、本町の子ども・子育て世代のニーズに応じた支援事業を推進してまいります。

(3)地域医療の充実と健康づくりの推進
第1次医療の拠点となる蘭越診療所については、町民の「いのち」を守り続ける医療機関として、持続可能な診療体制の構築に引き続き努めてまいります。
また、名称が変更された「JA北海道厚生連ニセコ羊蹄広域倶知安厚生病院」の第2期整備工事について、本年度は旧棟の解体工事が予定されており、その事業費について、羊蹄山ろく7町村と岩宇・南後志7町村の計14町村で連携して支援してまいります。
健康管理システムの活用と地域に出向く保健活動を推進し、正しい健康知識の普及・啓発を通じて、健康診査の受診、疾病の予防や早期発見、早期治療につなげるよう努めてまいります。
健康診査については、年3回の巡回ドックに加え、札幌市の医療機関への送迎バスを利用したドックを引き続き実施し、受診率の向上を目指してまいります。
疾病の予防については、高校生までと65歳以上の方を対象とした「インフルエンザ予防接種」の全額助成をはじめ、高齢者の「肺炎球菌感染症予防接種」、「帯状疱疹ワクチン接種」の助成を、引き続き実施してまいります。
エキノコックス感染症については、感染リスクの軽減と町民の健康保持増進を図るため、引き続き、町民を対象とした無料検診を実施してまいります。