くらし 令和7年度 町政執行方針 ~元気で耀きのあるまちづくり~(5)

○5 健全な行財政運営の推進と自立するまちづくり
次世代に引き継いでいける、自立・持続可能な行財政運営の構築と、住んでみたいと思える魅力ある移住・定住対策を目指し、次のことに取り組んでまいります。

(1)住民サービスと利便性の向上
町政懇談会やお茶の間懇談会については、町民との対話を重視した内容で、引き続き開催するとともに、「高校生模擬議会」や小・中学生を対象とした「町長の出前講座」も引き続き開催し、世代を超えた課題や要望を把握し、住民サービスと利便性の向上に努めてまいります。

(2)柔軟な組織体制と持続可能な行財政運営の構築
行政ニーズを的確に把握し、役場組織の見直しを行うとともに、事務事業によっては、課や係を横断して課題に取り組んでまいります。
多くの行政課題に取り組みながらも、健全な財政運営を心掛け、将来負担も考慮し、新規起債額を抑え、税収をはじめとする収入の確保に努めてまいります。

(3)移住・定住対策の推進
移住支援条例に基づき、町外からの転入に伴って生じる費用や新築又は中古住宅の取得、加えて購入住宅の改修、取壊し、建替えなどに係る費用の助成を行い、移住者が本町に永く定住できる環境を支援するほか、新たに各産業の後継者対策として、担い手の住宅取得支援に取り組んでまいります。
また、地域おこし協力隊やその卒業生を活用して、大都市で開催される移住・定住フェアへの出展や移住相談マッチングサイトへの情報掲載、オンラインによる移住相談を引き続き実施し、移住人口及び関係人口の創出に努めてまいります。

■II 重点事業
○1 災害に強いまち
現在、「ふれあい通信」の音声情報により、町民に向けた行政情報等の伝達をしておりますが、新たにスマートフォンやテレビを活用し、画像・文字データを加えた、情報伝達手段の多重化を行い、リアルタイムで、医療機関情報などまちからのお知らせや施設の予約手続きを可能にするなど、利便性の向上を図るとともに、緊急情報の伝達等、防災機能の強化と充実に努めてまいります。
また、老朽化している山村開発センターの改修に向けて、耐震実施設計を行ってまいります。

○2 健康で安全に暮らすまち
近年は、一人暮らしによる孤独死も増加傾向にあることから、高齢者のご家族が遠隔から見守ることが出来るシステムを購入した場合に、費用の一部を助成する「高齢者等見守りシステム機器購入費助成事業」を新たに実施し、本人や家族が安心して暮らせるまちづくりを進めてまいります。
児童生徒や保護者の抱える悩みに適切に対応するため、スクールカウンセラーの配置時間を拡充し、学校におけるカウンセリング機能の充実と相談業務に係る教員の負担軽減を図ってまいります。
蘭越中学校の大規模改修工事については、昨年度からの2ヶ年事業として改修整備しており、引き続き生徒の安全対策を最優先し、教育活動に極力影響を与えないよう、十分に配慮し、工事の完了に向けて、図書室の備品購入など整備を進めてまいります。
学校給食関連では、物価高騰に対応するため、「子ども子育て基金」を活用し、学校給食費の抑制に資するとともに、調理業務を委託し、安定した給食の提供に努めてまいります。

○3 活力あるまち
今年度完成予定の日本酒醸造所に対して経営安定化のため新たに「ふるさと融資制度(地域総合整備資金貸付事業)」を活用した支援を行い、今後、他の企業立地促進も図られるよう進めてまいります。
また、民間企業と連携し町有林におけるJクレジット発行に向けた準備を取り進めるとともに、ラリーイベント事業者との町有林を活用した植樹会の実施を進めてまいります。
まちづくりの指針として、町の最上位計画となる「第6次蘭越町総合計画」の前期基本計画が昨年度で満了し、これまで取り組んできた施策の進捗状況や実績を検証し、各施策において新たに生じた課題や、社会情勢等により変化した課題に対し、的確な対応を図るため、今年度から令和11年度までの「後期基本計画」を新たに策定いたしました。
今後、本計画に基づき、水と緑に恵まれ、農業とともにある蘭越らしさを生かし、賑わいを持たせるまちづくりを推進してまいります。

■III 蘭越町各会計予算案

■IV むすび
以上、令和7年度の町政を執行するに当たり、重点的な取組方針と予算概要等について、所信の一端を申し上げました。
3期目の町政を預かり、スタートの年度となりますが、町民一人ひとりが安心して、まちへの愛着と誇りをもち、心豊かに暮らし続けるために、未来に向けて果敢に挑戦し続ける、町民が主役のまちづくりを、2期8年で培ってきた経験や人脈を最大限に生かし、推進してまいる所存であります。
議員の皆様と町民の皆さん、加えて関係機関各位の一層の御理解と御協力を重ねて心からお願い申し上げまして、町政執行方針といたします。