- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道蘭越町
- 広報紙名 : 広報らんこし 2025年4月号
○4 安全・安心な暮らしを守るまちづくり
町民の命を守るため防災対策をより強化し、「災害に強いまち」を目指してまいります。
生活に密着する通信、住宅、河川、道路などの整備を推進するため、次のことに取り組んでまいります。
(1)防災・防犯体制の強化
防災・減災対策については、配置した地域防災マネージャー(防災監)を中心に、地域防災計画や防災備蓄品、支援体制などの点検・整備を継続して行うとともに、国の補助金を活用し、避難所用の備品や備蓄品を整備してまいります。また、災害時要支援者を対象とした個別避難計画の更新を継続してまいります。
消防設備については、日頃の活動に必要な資機材を更新し、充実を図ってまいります。
子どもたちの防火・防災の知識を身につけるため「蘭越町少年消防クラブ」の活動を引き続き取り組んでまいります。
防犯対策については、特殊詐欺やサイバー犯罪といった犯罪行為に対処するため、地域としての防犯意識を高め、関係機関と連携を図り、啓発・広報活動を行い、犯罪が容易に発生しない地域づくりの推進に努めてまいります。
交通安全対策については、3年連続、本町において尊い命が奪われる交通事故が発生しております。
命の大切さの認識とその尊重が重要であることから、人優先の交通安全思想を基本として、関係機関と連携を一層密にし、交通安全運動を推進してまいります。
(2)地域交通、生活環境の整備
町内における今後の公共交通サービスの充実を実現するため、昨年度策定した「蘭越町地域公共交通計画」を推進してまいります。
また、住民が快適に移動できる持続可能な交通システムの実現のため、現在、町内5方面に週3回運行している、蘭越町生活交通バス「らんらん号」の運行体系を見直すため、新たに試験的な運行を行い、地域交通の確保と充実に努めてまいります。
こぶしハイヤーや民間路線バスの運行維持に関しては、引き続き支援してまいります。
住民生活と社会経済活動を支える町道については、道路改良や路面の補修・舗装のほか、排水施設、区画線等の整備により、道路の保全及び交通の安全性の向上に努めてまいります。
除排雪は、冬期の住民生活や安全な道路交通、経済活動及び地域防災力の確保に寄与するものであることから、限られた体制と予算のもとで安定的に行えるよう、除排雪体制の構築に努めてまいります。
道路橋りょうについては、「橋梁寿命化修繕計画」に基づいた定期点検の実施と予防保全としての修繕等により、施設の長寿命化と維持管理コストの縮減に努めてまいります。
また、今年度は、昨年度に引き続き「宝橋」の補修工事と新たに「小南部川橋」の補修工事を実施してまいります。
河川については、近年の局所的豪雨の発生に備え、河川流下の阻害要因を取り除くための浚渫や樹木の伐採が必要であります。
時限措置の治水対策である緊急浚渫推進事業債が令和11年度まで延長となったことから、この起債を活用し、河川の整備を推進するため、今年度は「普通河川浚渫計画」の策定を行い、令和8年度以降に河床の浚渫や樹木の伐採を実施してまいります。
公園については、経年により劣化した曙団地内児童公園の遊具の取替えを行い、吉国自然公園内の樹木の剪定や伐採、昨年度補植したさくらの防除など維持管理に努めてまいります。
国や道が管理する道路や河川については、適切な維持管理が継続されるよう、関係機関へ適宜要請してまいります。
公営住宅については、「住生活基本計画」及び「公営住宅等長寿命化計画」に基づき、予防保全としての建物の改修や設備の更新を行い、良好な住環境の形成に努めてまいります。
なお、「公営住宅等長寿命化計画」は、策定後5年が経過したため、計画の見直しを行い、予防保全的管理と建物の長寿命化を推進してまいります。
水道インフラは、現代社会に必要不可欠な設備であり、命の源泉である水を良質で安定的に供給するため、各種水道施設の適正な維持管理に努めるとともに、老朽化が著しい貝川地区の道道名駒田下線の水道管布設替工事を実施してまいります。
下水道である農業集落排水は、合併浄化槽とともに、生活排水を浄化する重要な社会基盤であることから、衛生的な住生活の実現のために、各種の施設が適正に機能するよう維持管理に努め、引き続き昆布地区において、機能強化対策事業を実施してまいります。
生活衛生環境の維持については、ごみの排出抑制や減量化は、廃棄物の適正な分別による処理が必要であることから、町広報などを活用し、ごみ分別ルールの理解を求め、環境負荷の少ない循環型社会の形成を推進してまいります。
また、し尿の広域処理の適正化を維持するとともに、公共水域保全や快適で衛生的な住環境を提供するという観点から、合併処理浄化槽普及のため、整備費用の助成を継続してまいります。
港地区のテレビ視聴をつかさどる「寿都テレビ中継局」については、経年劣化により受信局舎と機器の更新が必要となることから、昨年度は受信局舎の更新を行いましたが、引き続き今年度から令和9年度までの3年間で放送機の更新を行ってまいります。
(3)エネルギー対策の推進
蘭越町貝の館に設置している「大気・海洋交流センター」については、地球温暖化対策等の環境問題の情報を発信する拠点として、民間事業者と連携を図りながら、蘭越町の脱炭素化に向けた取組を推進してまいります。
再生可能エネルギーの活用については、昨年度の調査を踏まえ、今年度においては、山村開発センターの再エネ導入基本設計調査、幽泉閣における排湯熱及び温泉熱利用融雪システム可能性調査及び蘭越町民プールにおける温水供給システム実証調査等について、経済産業省の補助事業を活用し、検討してまいります。