- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道蘭越町
- 広報紙名 : 広報らんこし 2025年8月号
こぶしは蘭越町の花木です。大自然の中でたくましく育つこぶしに学びましょう。
■家庭教育通信
子育てを支える地域の輪 〜連携と協働の実践紹介〜
NPO法人 お助けネット 代表 中谷通恵さん
○今月号のテーマ
乳児期は「基本的信頼感」を育みたい。親が孤立しないように、みんなで支えよう!
乳児期は、「両親など身近な人の愛情に満ちた細やかな世話を受けることによって、外界を良いものと感じ、基本的信頼を抱き、父母等に対して愛着を形成する(甘える)」ことが重要です。
赤ちゃんが不快な時にぐずったり泣いたりする
↓
大人がだっこや声をかける
↓
赤ちゃんが安心して快くなる
↓
自分がサインを出すと大人が助けてくれる、「人間っていいな」という気持ちを持てる。
↑この経験がたっぷりあることで、その後の「言葉の獲得」や「しつけ」が可能になるのです。
しかしながら、親になるまでに赤ちゃんの世話の経験がある人は4分の1もいないのが現実。核家族がほとんどで、実家も遠い。抱っこの仕方から様々なお世話が非常に難しく、「産後うつ」になるママは半数近くにのぼるという調査結果もあります。地域全体で、親が孤立しないように支えましょう。
~実践紹介 (いずれも国の補助あり)~
(1)産後ケア事業
退院直後の母子に対して心身のケアや育児のサポート等きめ細かい支援を行う。内容によって、助産師、保健師又は看護師が配置され、「宿泊型」「デイサービス型」「アウトリーチ型」がある。白老町には、温泉付き宿泊型助産所があり、町の補助で格安で利用できる。
(2)ファミリーサポートセンター事業(託児)
子どもを預かってほしい会員と、研修を受けた預かりをする会員をつなげるしくみ。道内約70市町村で実施され小規模自治体でもニーズはある。乳幼児から小学生までの子どもの託児や送迎を行っている。預かりをしてくれる会員は有償ボランティア。
(3)子育て支援センターなど
親子で交流できる居場所。赤ちゃんを産んで知り合いがいなくても、誰もが気軽に交流できる第二の実家のような場所。研修を積んだスタッフが話を聞いてくれたり相談にのってくれる。
※母親達が最も頼りにしているのは、父親です。父親がともに育児をしたいと願っても、労働環境や職場の理解がないことで難しいケースも多い。「0歳児は地域の宝、パパを早く帰そう!」
~相談募集中~
子育てなどでお悩みがありましたら、中谷さんに聞いてみましょう!
中谷さんに聞いてもらいたい相談などがありましたら、町民センター内生涯学習係へお訪ねください。
なお、回答につきましては、「こぶしにまなぶ」紙面上での回答になりますので、ご了承願います。