- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道留寿都村
- 広報紙名 : 広報るすつ 令和7年11月号
■今月のテーマ/必見 便秘対策!
筆者:留寿都診療所医師 大泉樹
年齢とともに食事量も減りますから、排便の回数も減ってきます。3日に一度でもスムーズに排便できているなら問題ありません。しかし、腹痛やお腹の張り、残便感、強く息まないとでないなどの症状があれば、まずは生活習慣の見直しから始めてみましょう。
▽水分摂取
水分不足だと便が硬くなってしまいます。個人差はありますが、1日1.5ℓの水分摂取が目安になります。また、4時間排尿がなければ水分不足の可能性大です。
▽食物繊維、発酵食品と1日3食
食物繊維は、玄米や胚芽米、雑穀を加えて炊くなどが一番効果的です。お米の甘さが減るので食べ過ぎにもいいと好評です。豆類もいいでしょう。ヨーグルトや納豆は腸内環境を整えます。午前中の腸の活動も大切なので、朝食は少なくてもいいので食べるようにしましょう。
▽運動
運動不足は便秘の大きな原因です。ウォーキング、体操、筋トレ、生活の中でのちょっとした時間を利用しての簡単な運動でいいので、こまめに体を動かすようにしましょう。
▽排便の姿勢
上半身と太ももの角度が35度くらいだと排便がスムースになります。足置き台を使うのも効果的です。
▽刺激性下剤は「どうしても」のときだけ
生活習慣を変えても便秘が続く場合は、お薬になります。市販の便秘薬にもある「センノシド」や「ビサコジル」の成分の入ったお薬は、大腸を刺激して便を排泄させますが、頻繁に使用すると効きにくくなり、便意がおこりにくくなることがありますので、どうしてもつらいときだけにするのがいいと思います。
▽便をやわらかくする薬、最近の薬
便が硬い方は「酸化マグネシウム」や「モビコール」というお薬がいいでしょう。また、比較的新しい薬で、胆汁酸の排泄を多くする「グーフィス」や、腸内に水分を分泌させる「アミティーザ」という薬も、よく効いて副作用が少ないのでお勧めです。
お困りの方は放置しないで、お気軽に受診ください。
