くらし カスタマーハラスメントについて

今年6月、雇用主にカスタマーハラスメント対策を義務付ける法律が成立しました。
カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、顧客や取引先が店員や職員に対して行う、社会常識を超えた言動のことです。具体的には、長時間の暴言、土下座の強要、威圧的な態度での理不尽な要求、「SNSに投稿する」といった脅迫的言動、理由のない金銭要求などが該当します。コンビニや飲食店、役所の窓口、医療機関など、あらゆる職場で問題となっています。また、カスハラは、度が過ぎた場合、強要罪、業務妨害罪、名誉毀損(きそん)罪などの犯罪になる可能性もあります。
新しい制度では、顧客などからの過度なクレームや暴言から働く人を守るため、全ての事業者に対策を義務付けるもので、遅くとも令和8年度中に施行される予定です。
他方、私たち利用者においても、お店や公共施設を利用する際は、働く人の環境を害しないよう配慮することが法律で定められています。
もちろん、商品に不具合があったり、サービスに問題があったりした場合、改善を求めることは間違ったことではありません。
しかし、要求の仕方や表現方法が重要です。適切なサービスを受ける権利と、働く人の安全で尊厳ある労働環境を守る権利は、どちらも大切な価値です。相手も同じ人間であることを忘れず、人格を尊重し、社会常識の範囲内で対話することが求められます。感情的になりやすい場面でも、冷静で建設的な話し合いを心掛けましょう。

ようてい法律事務所弁護士 渡邉恵介
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