- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道月形町
- 広報紙名 : 広報花の里つきがた 令和7年4月号(693号)
こんにちは。月形町地域おこし協力隊の石原絢子です。今回より、月形町で生産されているお花を詳しくご紹介します。第一弾は、カーネーション。
月形町を代表するお花で、4月1日から運行している岩見沢月形線の路線バスのラッピングデザインにも月形高校の生徒さんがカーネーションを取り入れてくれました。
世界的に生産されている品種数は3000種もあるそうで、日本では約1000種が生産されているそうです。月形町でも数十種と多く生産されていて、冬もビニールハウスで生産を続けている農家さんもいますね。
少し掘り下げてカーネーションについて調べていきましょう。
カーネーションはナデシコ科のお花で、毎年花を咲かせる多年草の植物です。原産地は地中海沿岸の地域とされていて、原種は「ディアンサスカリオフィリス」。香りが豊かでワインの香り付けにも使用されていたそうです。
日本に広まったのが江戸時代、貿易相手だったオランダからやってきたお花です。カーネーションという名前の語源はラテン語の「Carneus(読み:カルニス・意味:肉色の)」「Incarnation(読み:インカーネーション・意味:肉色・肉体化)」に由来するという説と、「Coronation(読み:コロネーション・意味:戴冠式・戴冠)」に由来するという説です。イギリスでは冠を飾る際に使われるお花が、カーネーションだったそうで、ここからきた説のようです。
ちなみに余談ですがリンカーネーション(reincarnation)は日本語でいうところの「輪廻転生」の意味を持つ言葉なのですが…調べてみると、カーネーションの語源と全く一緒の言葉に「再(re)」がついて成り立つ言葉のようです。なんだか不思議な言葉の関係性です。カーネーションの花弁の重なりと、輪廻転生がイメージ的に繋がるような気もしますね。
花言葉は色によって変わるのですが、代表的なものだと「無垢で深い愛情」。赤いカーネーションには「母への愛情」という花言葉もあり、やはり母の日には人気です。個人的にはニュアンスカラーのカーネーションがとっても好きです。
「ミモザ」「ダマスカス」「ユカリチェリー」「サンダウン」「クレオラ」「バイパー」などなど、品種名も美しいものばかりです。今年も母の日には月形町産のカーネーションを町内で贈りあえるような機会を作れたらと考えています。
カーネーションなど皆さんもよくご存知のお花から、初めて聞く名前のお花までたくさんの品種が作られている月形町。全国有数の花の産地でもある町の農家さん達は私達の誇りですね。