- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道浦臼町
- 広報紙名 : 広報うらうす 令和7年4月号(No.727)
次に、環境分野につきまして、ゼロカーボン宣言に基づき新年度より地球温暖化対策実行計画の事務事業編の運用を開始します。まずは、職員への啓発活動など通常業務からの取り組みとなりますが、合わせて公共施設のLED化や新たな公用車更新計画を策定し、更新車両から順次環境対策車の導入を取り進めてまいります。区域施策編につきましては、実効性が確保されるよう引き続き道や専門家からの情報収集、現状把握に努めます。
◇3 子どもたちを健やかに育む環境づくり
3点目は、「子どもたちを健やかに育む環境づくり」でございます。
出産・子育て支援の分野につきましては、妊娠期から出産・子育てまで一貫した支援を継続し、産後ケア事業や産婦健診事業を実施するなど、出産後の女性の心身ケアや育児サポートにより、安心して子どもを産み育てられる環境の充実を図ってまいります。
新年度は第3期浦臼町子ども・子育て支援事業計画の初年度にあたります。子ども・子育て会議やニーズ調査など幅広いご意見を取り入れ策定された本計画に基づき、今後の子育て支援の取り組みをより効果的、総合的に推進してまいります。
全ての妊産婦、子育て世帯、子どもに対して一体的に相談支援を行うため、国で進めている「こども家庭センター」の令和8年度からの開設を目指し、準備を進めてまいります。
続いて、教育分野につきましては、教育行政執行方針において学校教育、社会教育とも述べられていますので詳細は申し上げませんが、新年度につきましては、児童生徒用タブレットの更新及び校務用パソコンのクラウド化を進め教育活動の高度化を推進します。また、老朽化の進むスクールバスの更新を進めてまいります。
将来的な課題である義務教育学校や部活動の地域移行につきましても、教育委員会と連携し検討を続けてまいります。
◇4 連帯意識を高め安心安全な地域づくり
続いて、「連帯意識を高め安心安全な地域づくり」についてです。
昨年の能登半島地震に続き9月には同地域を豪雨災害が襲い、自然災害の過酷さを改めて痛感し、いつどこで起こるか分からない災害に備えることの重要性を強く感じたところです。防災に関する専門的な知識や技能を持った防災マネージャーを配置してから2年が経過しましたが、各種計画やマニュアルの見直しに続き、高齢者や役場職員を対象とした防災教室や机上訓練を実施し、また昨年は陸上自衛隊滝川駐屯地のご協力をいただき小中学校において避難所設営や救命訓練を行っています。新年度につきましては、地域の協力に基づいた防災訓練を実施し、町民の皆様に実際に体験していただくことによって「自助」、「共助」、「公助」に対する意識や災害対応力を高めてまいります。
これまで年次的に行ってきました河川護岸や河床整備につきましては、今後とも計画的に進め防災力の向上に努めてまいります。
特殊詐欺など町民が悪質な被害に遭わないよう、防災無線などによる情報提供や注意喚起に努めてまいります。また、昨年から開始した電話の通話内容を録音する機器の無償配付を継続し、被害の防止と防犯意識の向上に努めてまいります。 交通安全対策については、悲惨な事故防止に向け関係団体及び町民の参加、協力をいただきながら交通安全運動を推進します。
私が現地に出向き町民の皆様のご意見やご質問に直接お答えする対話の場として「集い語らい出張トーク」のPRと実施に努めるとともに、SNSでの情報発信も引き続き継続してまいります。また、町からの情報発信の方法として、昨年から通信アプリLINEを使った情報提供を開始していますが、即時性の高い有効な情報ツールとして、今後とも利用者の拡大に務めてまいります。
以上、令和7年度の町政執行に対する4つの柱について述べさせていただきました。
最後に財政状況についてお話しさせていただきます。本町の財政運営は、これまでの公共投資に伴う地方債の元利償還金の支払いや人件費、物件費の高騰による行政経費の増大などにより、財政の硬直化が進み極めて厳しい状況が続くことが見込まれます。経費削減や業務改革を念頭に置き、既存サービスの見直しについても厳しく考えていく必要があります。今後とも持続可能な自治体運営に向け、国の補助制度や有利な起債、ふるさと納税などを有効に活用して財政の健全化に努めながら、変貌する社会情勢を的確に捉え、しっかりと各種施策に取り組んでまいります。
結びとなりますが、今後においても次世代を担う子どもたちはじめ全ての町民が希望を持ち、町中ににぎわいと笑顔が溢れるふるさと浦臼を目指してまいります。課題山積の多難な時代ではありますが、未来につながるまちづくりに引き続き取り組んでまいりますので、町民の皆様並びに議員各位の一層のご支援、ご協力を心からお願い申し上げまして執行方針といたします。
川畑町長