子育て [特集]第13次まちづくり計画2年目今年のまちづくり(5)

■教育行政執行方針
本年度の教育行政の執行は、「第13次比布町まちづくり計画」や「比布町教育大綱」などを踏まえて、社会を生きる力を育む教育活動の充実、二つ目にすべての町民が学び、高め合える生涯学習の振興の二点を基本方針として取り組みます。
学校や家庭、地域、行政が連携して子どもを育てる教育環境の充実、町民一人ひとりの生涯学習活動の充実や歴史・文化への理解と運動に親しむための効果的な施策を展開し、子どもたちが世界に視野を広げ、たくましい人材へと育っていくよう、関係機関と連携を図りながら取り組みます。

◇子どもたち一人一人の可能性を引き出す教育の推進
比布中央学校の教育目標は「生きる力を身に付け、他者と共によりよく生きる児童生徒の育成~グローバル・AI時代を生き抜くために~」とし、義務教育学校の利点を生かし、子どもたちに身につけさせたい資質・能力を「学ぶ力」、「生かす力」、「関わる力」としてその育成に努めます。
本年4月の児童生徒数及び学級編制は、児童生徒数が215名、うち新1年生は11名で、総学級数は19学級、うち特別支援学級は10学級の予定です。
確かな学力の育成については、子どもたちの「個別最適な学び」と「協働的な学び」の充実を図るため、ICTの効果的な活用、教科担任制などにより、全国学力・学習状況調査やチャレンジテストなどの分析から教育課程の検証改善サイクルを設定し、子どもたち一人ひとりの学力向上に向けた授業改善に努めます。
また、本町と連携協定を結んでいる練成会グループによる学力向上対策事業「チャレンジゼミ」などを通して、子どもたちの学力スキルアップ対策に努め、5年生から高校進学に向けた意識づけを図るため、保護者説明会を開催しさまざまな情報を提供します。
特別支援教育については、特別支援学級や通常学級において、一人ひとりの障がいの状態などに応じた切れ目ない一貫した教育が行われるよう、支援や指導の充実、教育環境の整備に努めます。
キャリア教育については、社会的・職業的自立に向け、学ぶことと自分の将来のつながりを見通しながら、キャリア・パスポートを活用するなど、子どもたちが自分の変容や成長の自己評価を促すキャリア教育の実践に努めます。
本年度も全国の大学生との交流を通じ、将来の選択肢確保や社会に対する興味関心を広げ、学び合えるコミュニティ「あしたの寺子屋」(あしてらぴっぷ)を開催します。
「君の夢プロジェクト」については、子どもたちが夢や希望を持ち、将来の生き方や進路を選択する能力を養い、ふるさとに愛着と誇りの持てる取り組みとして引き続き推進します。
ふるさと教育については、本町の理解を深める学習を通して、子どもたちが本町の魅力や課題などを知り、アイヌの人たちの歴史や文化、北方領土の学習についても推進します。
また、友好交流提携を結んでいる滋賀県湖南市の下田小学校6年生との交流を継続し、それぞれの自然や歴史など、地域のもつ魅力や特徴について学び、郷土愛の醸成につなげます。
国際理解教育については、外国語指導助手(ALT)などを効果的に活用し、コミュニケーション能力育成や他国の言語・文化について理解を深める取り組みの充実を図ります。

◇学びの機会を保障し質を高める環境の確立
教育の情報化については、一人1台端末を適切、効果的に活用し、情報活用能力の育成を図るとともに、必要なICT環境の整備に努めます。
教員のICT活用指導力向上に向けた研修や遠隔・オンライン教育などの実践を推進し、ICTを活用した日常的・効果的な学習支援にも努めます。
いじめ防止の対応について、「比布町いじめ防止基本方針」などに基づき、関係機関と連携を一層強化し「いじめ見逃しゼロ」の取り組みなどを徹底します。
不登校や児童虐待への対応については、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー派遣など、教育相談体制の充実に努めます。
体力の向上について、全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果を活用し、楽しい体育の授業、運動する機会の充実や体力・運動能力の向上に努めます。
また、「ピピカツ」を加速化させ、運動に対する意欲や挑戦を通して、自己肯定感の育成に向けた指導の充実に努めます。
健康教育について、喫煙や飲酒、薬物乱用の有害性・危険性などの学習について、外部講師を招いた授業を実施するなど、正しく理解し、自ら予防のための行動がとれるよう努めます。
虫歯予防対策については、学校歯科医や関係機関等の指導・助言をもとに、地域ぐるみで子どもたちの歯・口腔の健康状態の把握と改善に努めます。
食育については、学校給食は、食育における生きた教材として子どもたちの食生活に大きな役割を担っており、ピピカツとも連携を図りながら、地元食材やミネラル豊富な給食の提供に努めます。
給食食材高騰分については、保護者に負担が生じないよう、引き続き町費で賄い、食を通じてふるさと比布町のよさを伝える取り組みを行います。
教職員の資質向上について、多様な教育課題や新しい時代の教育に適切に対応できるよう、上川管内教育研究会や上川教育研修センター、練成会グループなどとの研修を通して、教員の授業力改善と生徒指導実践力の向上に努めます。
学校における働き方改革について、教育目標実現に向けて限られた人的・物的資源を効果的に活用しながら、真に必要な教育活動に注力するための取り組みであり、学校運営そのものであるという考え方のもと、教職員が健康でやりがいを持って教育活動に専念できる環境づくりに努めます。
教育環境の整備については、子どもたちがよりよい環境の中で安心して充実した教育が受けられるよう、今後予想される環境の変化への対応や学校施設、設備についても、点検や保守管理など、適正な営繕と維持管理に努めます。
なお、本年度は国の令和6年度補正予算に係る「空調設備整備臨時特例交付金事業」を活用し、災害時避難所となる学校体育館等の空調を整備します。