健康 健康メモ ~血圧測定で動脈硬化を予防しよう~

『動脈硬化』とは、血管壁が厚く硬くなり、弾力性を失った状態のことです。進行すると、血流の低下、血管の詰まりを引き起こし、狭心症・脳梗塞などの原因になります。高血圧が要因の一つとなるため、自分の血圧を把握することで、動脈硬化を予測することができ、予防につながります。

■高血圧と動脈硬化の関係
(1)健康な血管
血管は軟らかく、しなやかで弾力性があります。

(2)高血圧がある血管
血管内に過剰な圧がかかり、内壁を傷つけます。

(3)動脈硬化がある血管
傷ついた血管は修復され、厚く硬くなります。その結果、血流の低下、血管の詰まりを引き起こします。

■血管は痛みを感じません
Q)高血圧でも自覚症状がないから大丈夫?
A)血管に知覚神経がないため、仮に血管が傷ついていても痛みは感じません。

~血管の断面図~
(正常)
(正常時の50%)
(正常時の25~10%)
ここでようやく息苦しさや胸部圧迫感などが現れる(※)
※保健指導で高血圧パラドックスの解消へ 参照

こんなに狭くなるまで何も感じないの!?

■自分の血圧を確認しましょう
右表に当てはまる方は、動脈硬化が進行しやすいため、治療の必要性が高いです。血圧は変動しやすいため、自覚症状がなくても、定期的に測定することが大切です。

高血圧の診断基準

(高血圧治療ガイドライン)

■動脈硬化を見つける方法はあります
下記の[1]は本町の特定健診または、後期高齢者健診受診者の場合、二次健診として一部費用が助成されることがあります。詳しくは保健福祉センターまで。
[1]頸動脈エコー検査:首に超音波を当て、頸動脈の形を画像として映し出し、動脈硬化の厚さやプラーク(血管に蓄積しているLDLコレステロールの塊)の大きさ、動脈の詰まり具合などが分かります。
[2]血圧脈波検査:上腕の血圧と足首の血圧を比較することで、動脈が狭くなっていないか、詰まっていないかを調べます。

動脈硬化は狭心症・脳梗塞などを引き起こすため、高血圧予防が大切です。予防には減塩、食物繊維の摂取等の方法がありますので、詳しくは保健師や栄養士にご相談ください。高血圧が長く続く場合、早めに医師に相談しましょう。

保健師:小野寺遥