- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道美幌町
- 広報紙名 : 広報びほろ 2025年8月号
◆処理施設建設候補地 美幌町字報徳に
現在、網走市、美幌町、斜里町、小清水町、清里町、大空町の1市5町にて、広域による廃棄物中間処理施設の整備を検討しており、令和7年6月27日に美幌町字報徳(下水終末処理場周辺)の土地が建設候補地として決定されました。
◆美幌町ごみ処理の今と広域化
現在、有料ごみは登栄の最終処分場で埋立処理を行っていますが、現在使用中の第III期処分場の使用可能期間は、令和9年7月頃までと見込まれています。
こうした状況を踏まえ、町では次の処分場として第IV期処分場の整備を進めており、令和8年10月からの供用開始を目指しています。第IV期処分場は、造成面積8,500平方メートル、埋立容量は5万立方メートルで、供用期間は15年を想定しています。
◆第III期処分場 使用可能期間は残り2年
第IV期処分場では、主に可燃ごみを焼却処理した後の灰などと不燃物を埋め立てる方式としており、可燃ごみも含めて埋め立てをしている第III期の方式から変更となっています。これは、国の方針により可燃ごみをそのまま埋め立てることが原則禁止となったためです。このような経過から、可燃ごみを中間処理(焼却処理)する施設を建設し、ごみ処理の持続可能性を高めることとしています。なお、可燃ごみは焼却により減容されるため、第IV期処分場は現在の第III期処分場に比べて約半分の規模で整備されます。
第IV期処分場の長寿命化を図るためにも、今後、広域によるごみ焼却処理施設の供用開始(令和13年10月~令和14年7月頃)までの間は、第I期・第II期処分場の延命利用も併せて進めていく考えです。
では、なぜ広域でごみ処理施設を整備・運営することとしているのでしょうか。
[Point]
造成中の第IV期処分場では、可燃ごみの焼却処理が必要(国の方針による)
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同様の課題を抱える1市5町で中間処理施設(焼却施設)などを整備・運営する「広域化」が検討されている
◆今後のスケジュール
※スケジュールは、関係機関との協議や事業進捗の状況により変更となる可能性があります。
▽供用開始目標
令和13年10月~令和14年7月頃(約6~7年後)
◆建設候補地の評価と決定までの経過
令和7年6月20日 開催
第4回中間処理施設候補地評価委員会で候補地の総合評価・順位付けを実施
各市町から調査対象地として13箇所提出
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「不適と考えられる土地」の条件により6箇所が除外
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各市町でその他の事由で今後の総合評価に進まないとした土地を取りまとめ
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総合評価する土地は「4箇所」とすることを第2回中間処理施設候補地評価委員会で決定
▽候補地評価委員会の選定結果
評価にあたり、土地の利用履歴や自然環境、地盤状況、防災性、生活環境、周辺インフラ、交通アクセス、費用面など、計20以上の観点から慎重な審議が行われた結果、令和7年6月20日に「美幌町字報徳(下水終末処理場周辺)」の土地が最も高い評価を受け、6月27日の市町長会議で正式に建設候補地として決定されました。
▽決定までの経過
当初は大空町東藻琴地区が建設予定地とされていましたが、地盤調査により法令基準を満たさない盛土や大型のコンクリート塊等の埋設が確認され、令和6年12月に白紙撤回。
その後、大学教授と各市町の副市町長で構成される中間処理施設候補地評価委員会を設置し、各市町から提出された13の公有地候補の中から不適な土地を除外し、最終的に4カ所を対象として現地踏査と評価を実施しました。
◆ごみ処理施設広域化のメリット
(1)ごみ処理にかかる建設費・維持費を縮減
(2)最終処分場の延命や建設抑制による環境負荷の低減
(3)安定的な人材確保と処理体制の維持