文化 あしょろ自然誌 59

■マイマイガ
去年からちょこちょこ目につき、今年は頻繁に見かけるようになったマイマイガ。約10年周期で大発生すると言われていますが、ここ足寄では前回の大発生は2009年に起き、その後2年ほど山中の樹木が丸裸になったことを記憶されている方もいるのではないでしょうか。
このマイマイガはドクガの一種ですが、1齢幼虫(卵からかえった直後から最初の脱皮をするまでの幼虫)にのみ毒毛があると言われています。それより大きな幼虫や成虫は基本的に無毒ですが、人によっては卵を包み込んだフワフワした部分が皮膚につくことでも炎症を起こす場合があります。駆除の際は気をつけましょう。1齢幼虫は糸を吐いて木からぶら下がり、風に吹かれながら移動できます。このブラブラしている様子からブランコケムシの別名もあります。
通常は数年の大発生ののち寄生バチやウイルス、病原菌といった天敵により急激に数を減らします。今年はまだ大発生には至っていませんが、来年はどうなるでしょうか。

詳細:九州大学北海道演習林(井上幸子・市橋隆自)
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