- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県七ヶ浜町
- 広報紙名 : 広報しちがはま 令和7年5月号
■いろいろあるよ! 食物アレルギー
文:アイグラン保育園汐見台栄養士
食物アレルギーと一言でいっても、様々なタイプがあります。そのなかで最も患者数が多いのが“即時型”といわれるアレルギーです。即時型の患者は、年齢の約8割は5歳以下で小さい子どもに発症しやすいです。子どもの頃のアレル
ギーは、成長に伴い改善する事も多く、年齢と共に減少していく傾向にあります。
◇即時型食物アレルギー
原因物質を食べるなどしてから、速やかに症状が現れます。最も現れやすいのは皮膚症状、続いて呼吸器や消化器など、その症状は多岐に渡ります。重傷となるとアナフィラキシーが起こります。
※アナフィラキシーとは?
複数の臓器や全身に激しい症状が現れることをアナフィラキシーといい、すぐに治療が必要な緊急性の高いアレルギー症状です。
アナフィラキシーがひどくなると、血圧の低下や意識障害を伴い、ショック状態に陥ることをアナフィラキシーショックといい、命に関わる危険な状態です。
◇新生児・乳児消化管アレルギー
粉ミルクに含まれる牛乳のたんぱく質や鶏卵などが原因で起こるといわれています。おう吐や下痢、血便が主な症状で
す。2歳頃までにほとんどが治るとされています。
◇食物アレルギーに関与する乳児アトピー性皮膚炎
名前の通り食物アレルギーが原因で発症する乳児のアトピー性皮膚炎。主な原因は、鶏卵・牛乳・小麦・大豆です。
◇食物依存性運動誘発アナフィラキシー
原因物質を食べた後に運動をすると強いアレルギー症状が起こるもので、食べただけでは症状は起きません。小学生から高校生に多く見られます。
◇口腔内アレルギー症候群
果物や生野菜、豆類を食べた直後に、唇や口の中にかゆみやイガイガとした痛み、腫れなどの症状が出ます。
※花粉症との関連性
花粉症の人が、花粉と似たアレルゲンをもつ食物を食べた後に同じ症状が出ることがあり、これを「花粉・食物アレルギー症候群」といいます。
《食物アレルギーと間違えやすい病気》
◇乳糖不耐症
牛乳を飲んでお腹がゴロゴロしたり、下痢の症状が見られるもの。牛乳に含まれる乳糖が分解できないために起きます。
食べ物が原因で異常が起こってもアレルギーとは限りません。食物アレルギーと間違えやすい病気や症状もあるので注意が必要です。食べ物を食べて何らかの症状が出たとしても、自己判断せず早めの受診をお勧めします。
子育てポータルサイトに時間短縮レシピやアレンジレシピを掲載しています。忙しい毎日の食事づくりに、ぜひお役立てください。
問合せ:健康福祉課健康増進係
【電話】357-7449