健康 医師会だより

お医者さんが今伝えたいまめ知識

小田嶋(まさる)内科(横手)
小田嶋傑 医師

■大腸がん検診の勧め
「私は大丈夫」、「症状がないから平気」—そう思っていませんか?
大腸がんは身近ながんの一つで、日本では1年間に約15~16万人が診断されています。大腸がんは40歳代から増加し始め、年齢が高くなるほど罹患(りかん)率が高くなります。死亡率も同じ傾向です。早期にはほとんど自覚症状がありません。だからこそ、検診を受けることが、未来の自分を守るための大切な一歩になるのです。大腸がんは早期に発見すれば、約90%が治る病気です。
その鍵となるのが、『便潜血(べんせんけつ)検査』です。便に微量な血液が混ざっていないかを調べるこの検査は、簡単でありながら、大腸がんの早期発見にとても有効です。市の検診なら手軽に、しかも低負担で受けることができます。この検診方法は、国立がん研究センターにより発表された最新のガイドラインでも、非常に高い発見率と死亡率低下の有用性が確認されています。
検診を受けた方の中には、「結果が気になってドキドキしたけれど、安心できた」、「もし異常が見つかっても、早く対応できてよかった」と話す人もいます。実際、検診をきっかけに内視鏡検査を行うことで早期の大腸がんが見つかり、適切な治療を受けて完治する方が多いです。
家族のために、そして自分のために、ぜひ大腸がん検診を受けてみませんか?ほんの少しの手間が、これからの人生をより安心で健やかなものにしてくれるかもしれません。

横手市医師会HP
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