- 発行日 :
- 自治体名 : 秋田県横手市
- 広報紙名 : 市報よこて 令和7年8月号
ツインクリニック内科・整形外科
妹尾和己 医師
■夜中に脚が『つった』ときどうしますか?
多くの方は、夜中に脚がつった経験があるのではないでしょうか。
原因は、筋肉の疲労や脱水、電解質バランスの崩れ、神経障害、血行障害など多岐にわたります。特に加齢や運動不足で筋肉が硬く、あるいは細くなると筋肉が疲労しやすくなってしまい、つりやすくなります。
つったときの対処方の原則は、『つってしまった筋肉を伸ばす』ことです。しかし、なかなか上手くいかず時間がかかることも多いですよね。
私の実体験からですが、夜中に寝ていて脚がつったときは、迷わず起きて歩いてください。「歩けるわけない」と思われるでしょうが、そこを頑張って歩いてみましょう。突っ張りがスーッと引けていきます。ただし、つってから時間がたち、筋肉の硬直が強くなった場合や、立っていて運動中に突っ張った場合には当てはまらないでしょう。
つったら『できるだけ早く起き上がって歩く』ことが改善につながります。多くの方には効果があると思います。ぜひ試してみてください。もし効果が得られないときは、即効性のある芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)の内服をお勧めします。しかし一番大切なのは、つらないことですよね。完全な予防はできませんが、日ごろから運動をすることで筋肉の萎縮(いしゅく)を防ぎ、ストレッチで筋肉を柔らかくし、そして運動後や夏の暑いときは、水分・電解質の補給をこまめにすることで頻度が減るでしょう。
皆さんが快眠できることを願っています。
横手市医師会HP
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