くらし 職員日記抄 今月は健康福祉課

9月になりました。子供の頃はこの時期になると夏のワクワク感が暑さとともに落ち着き、秋の気配が漂い始める心地の良い時期だなと感じていましたが、近年は9月でも暑くまだまだ夏を感じてしまいます。秋田県の9月の平均気温を調べてみると、昨年は22.93℃、私が小学生だった今から30年前の1995年は19.56℃で、単純な比較ですが3.37℃も上昇しています。「地球温暖化が終わり、地球沸騰化の時代に入る」と言われているように、今後も気温は上昇し続けていくのでしょうか…早く過ごしやすい秋になってほしいです。
そんな9月といえば、「認知症月間」とされていますが、皆さんはご存知でしょうか?2024年1月に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が施行され、9月が「認知症月間」、9月21日が「認知症の日」と定められています。
ところで皆さんは認知症に対してどんなイメージをお持ちでしょうか?おそらく多くの方は、認知症になると「なにもわからなくなって、できることがなくなる」「怒りっぽくなってしまう」といったマイナスのイメージを持ってしまうのではないでしょうか。正直なところ、私も認知症に対してどうしてもマイナスのイメージが先行してしまいがちです。一口に認知症といっても、種類や症状、進行の具合は人それぞれで、偏った思い込み等により、認知症の人やその家族が医療や社会からのサポートに対して消極的になり、診断や治療の遅れに繋がってしまうこともあります。そのため、最近では認知症に対する考え方が変わってきており、認知症基本法においては、「認知症になってからも、一人ひとりが個人としてできることややりたいことがあり、住み慣れた地域で仲間などとつながりながら、希望をもって自分らしく暮らし続けることができる」という考え方を示し、これを「新しい認知症観」と呼んでいます。2040年には高齢者の約15%が認知症になるというデータもあり、誰もが認知症になる可能性がある時代になっています。もしもの時のためにも認知症に対する正しい知識を一人ひとり身に付けておく必要があります。
地域包括支援センターでは認知症についての正しい理解を広めていけるよう、認知症サポーター養成講座の開催を計画しています。認知症サポーターとは、認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けする人のこと。町内の認知症サポーターを増やし、認知症の方を地域でサポートできる体制をつくっていけるよう引き続き頑張っていきます!

地域包括支援センターでは介護予防の運動教室を開催しています。詳しくは本紙22ページをご覧ください。

文:地域包括支援センター 斎藤