- 発行日 :
- 自治体名 : 山形県山形市
- 広報紙名 : 広報やまがた 令和7年3月1日号
Y(ワイ)-biz(ビズ) シニアマネージャー 佐藤充(さとうみつる)さん
◆山形のいいもの・いいところを一緒につくっていきたい
地域の皆さんと共に持続可能な地域をつくりたいと語ってくれたのは、新たに山形市売上増進支援センターY-bizのシニアマネージャーに就任された佐藤充さんです。Y-bizは、中小企業や起業家に売り上げをアップするためのビジネスコンサルティングを無料で提供する、山形市が設置した支援機関です。2018年12月の開所以来、お金をかけずに知恵とアイデアを使ってビジネスの流れを変える「ビズモデル型」の伴走支援で、多くの事業者をサポートしてきました。
「山歩きや自然観察が好きで、週末はよく千歳山を散策しています」と気さくに話す佐藤さんは2002年に千歳科学技術大学を卒業後、映像や広告、Webサイト、ビデオゲームの企画・制作などクリエイティブ業界で活躍されてきました。その後、クリエイティブの知見を高めたいと名古屋大学大学院で芸術を学んだほか、大学・専門学校での教育活動など、幅広い経験があります。
「福島県で東日本大震災を経験したことがきっかけで、クリエイティブからの復興支援を目的として、デジタルコンテンツを制作するハッカソン・アイデアソンを東北各地で開催してきました。この活動を通して、持続可能な地域づくりの必要性に気が付きました。その後は、栗駒山麓(くりこまさんろく)ジオパークで専門員として研究的な新規事業を開発、会津では地酒をAI/IoTと組み合わせた新規事業開発など、地域資源を活用した持続可能な地域づくりに取り組んできました。そんな中、地域の方々の熱い想(おも)いをカタチにするY-bizを知り、共に持続可能な地域づくりに取り組みたいと思いました」
その後、全国公募での選考を通過した佐藤さんは、2月から本格的にY-bizで相談業務を行っています。
「初めての山形での暮らしは、文化や産業、食べ物や特産品、イベントなど、出会うもの全てが新鮮です。ただ、こう感じるのは市外の人には知られてないからだ、とも痛感しています。ネットでどこからでも山形のものを買うことができる時代。観光でも、リアルな山形の体験を求める個人客が増えていますが、知られていなければ買ってもらうことも訪れてもらうことも叶いません。ビズモデル型支援は、『知られていない』ことを『知ってもらうチャンス』と考えます。情報発信や新商品・新サービス開発を一緒に試行錯誤していくことが、ビズモデル型伴走支援の長所です。山形のいいもの・いいところを皆さんと一緒につくっていきたいです」と今後の意気込みを語ってくれました。
すでに事業に取り組んでいる皆さんはもちろん、創業を考えている方などもぜひお気軽にご相談ください!
※ハッカソン…エンジニアやクリエイターなどが集まって一定期間内に共同開発を行なうイベント
アイデアソン…新たなアイデアを生み出すために行われるイベント