- 発行日 :
- 自治体名 : 山形県庄内町
- 広報紙名 : 広報しょうない 2025年2月号
近年、にわかに注目を集める「終活」。言葉として聞いたことがあるものの、具体的に何をすればいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。終活とは、自分の死を意識して、葬儀や墓の準備、身の周りの生前整理などを行い、人生の最期を迎えるためのさまざまな準備を行うことです。自分の考えを整理し、伝える方法の一つにエンディングノートの活用があります。
エンディングノートは、あなたに万が一のことがあったとき、伝えておきたい情報や遺された人にとって必要なことを、あなたの「考え」「想い」といったメッセージとしてまとめるためのノートです。エンディングノートに書き出すことで、家族がどのような治療の選択をするのか、介護の方針はどうしたらいいか、葬儀をどうするのかといった決断を強いられる際にも、負担が軽減されます。また、これまでの人生の振り返りやこれからやってみたいことなど、今後の人生をどう生きていくか考えるきっかけにもなります。
エンディングノートは市販で手に入ります。将来に備える必要性を学び、元気なうちから備えてみませんか?
■伝えよう、自分の想い いまからできること
(1)好きなところから書き始めましょう
はじめのページから完璧に記入していこうとすると大変なので、まずは書いておきたいところからスタートしましょう。気が向いたときに少しずつ書き始めていくのがおすすめです。
(2)何度書き直しても大丈夫です
一度記入しても、時間がたてば気持ちは変わっていくものです。ノートは何度書き換えて構いません。いつでも更新できるように鉛筆で記入することをおすすめします。
(3)ノートのことを家族に話しておきましょう
いつ災害や事故に巻き込まれたり、病気を発症するかは誰にも予測できません。思いがけない「もしもの時」が訪れたときのため準備が必要です。
自分のため、家族のためしっかりと考えて気持ちを整理できる今のうちに始めましょう。
▽私のこと
・プロフィール
・年金、生命保険、株、公的書類個人番号
・財産(預貯金先、口座番号など)
・緊急連絡先
・身体のことなど
人生の振り返りや好きなもの、今取り組んでいることやお金に関する自分の情報をまとめましょう。
▽介護・医療のこと
・健康状態(通院先)
・人生の最終段階における医療について
・病名と余命の告知
・どこで、誰に介護してほしいか
・介護費用についてなど
今後の医療や介護について記入します。病名などの告知や延命治療についての希望などをまとめましょう。
▽葬儀・お墓のこと
・葬儀の実施と規模
・葬儀の会場や費用
・お墓についての希望
・菩提寺
・遺言書についてなど
葬儀やお墓に関する希望や、訃報を伝えてほしい人を記入しましょう。遺言書の有無なども忘れずに。
昨年11月25日、町は「エンディングノートの書き方」講座を開催。庄内余目病院透析センター看護師長の石川さんを講師にお迎えし、53人が終活について学びました。
■受講者の声(80代男性)
▽終活について考えるいい機会になった
講座のチラシを見て、この先の事を考えてみようと思い参加しました。ここ数年、身近な人が亡くなっており、自分も終活に手を付けないといけないと思っていたのでいい機会となりました。
実際に受講してみて、自分の財産や身の周りのことについて具体的に考えてみましたが、頭では分かっているつもりでも、字に書き起こしてみるとまとまりにくいことに気づきました。
元気なうちに先を見据えて書き留めておくことの大切さを学びました。同世代のみなさんも、機会があったらぜひ講座に参加してみてください。
■令和7年度も終活に関する講座を開催予定です!
11月25日の講座が好評だったこともあり、令和7年度も終活に関する講座を開催する予定です。日程や内容については未定ですが、今後広報しょうないなどで周知しますので、お見逃しなく!
終活に関心のあるみなさんのご参加をお待ちしています。