- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県郡山市
- 広報紙名 : 広報こおりやま 2025年7月号
■ひとまちストーリー
家と人に寄り添い、地域の価値を守る 特定非営利活動法人 こおりやま空家バンク
○令和5年度「まちづくりハーモニー賞」市民活動実践部門受賞
空き家に関する相談やセミナーの開催、利活用の提案などを通して、安全安心なまちづくりに貢献している同団体。理事長の川村芳則さんと副理事長の佐藤文雄さんに思いを伺いました。
○活動のきっかけは?
近年、少子高齢化や核家族化などで全国的に空き家が増えています。市内でも老朽化した空き家が倒壊する恐れがある、雑草が伸びて近所に迷惑をかけているなど、多くの問題が生じていました。そこで、市と協力して住宅の適正管理や利活用を促進するために、不動産や建築、法務などの専門家が中心となり、平成29年に団体を設立しました。
○どのような活動ですか?
空き家に関する相談を受けたり、住宅管理などの無料セミナーを開いたりしています。また、空き家情報をインターネットで公開し、売りたい・貸したい方と活用したい方を仲介するほか、現地調査などをした上で、有効活用するための提案や手続きのサポートなどもしています。
空き家と一口に言っても、100軒の家があれば100個の悩みがあり、対応方法も100通りあります。私たちは各分野の専門家がそろっているので、さまざまな相談に対応できるのが強みです。
相続や利活用といった相談者の希望に応じながら、これまでに約80件の相談を解決につなげることができました。
○やりがいは?
空き家の解決は、かつて暮らした家や家族との思い出を整理して前に進むステップでもあります。相談者は不安な気持ちでいらっしゃるので、親身に寄り添い、一緒に考えることを心掛けています。
中には相続や登記などの問題が複雑に入り交じり、解決するのに数年かかったこともありましたが、「相談して良かった」と言ってもらえた時はとてもうれしかったですね。
○今後は?
住まいの将来について今のうちから家族で話し合う大切さや、「空き家にしない」ための知識を伝えるセミナーなどに力を入れていきたいです。
また、各会員のスキルアップを図りながら、安全安心なまちづくりを支える責任感を持って、これからも活動を続けていきます。〔関連本紙26ページ〕
問合せ:同団体
【電話】926-0032