- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県相馬市
- 広報紙名 : 広報そうま (令和7年8月1日号)
Qちゃん:市内に住む小学生
つぼくら先生:相馬中央病院医師 福島医大主任教授
■間違った情報に注意
Qちゃん:先生、放射性物質の影響が心配なときは、うがい薬を飲むといいって聞いたけど本当なの?
つぼくら先生:それは間違いなんだ、危険だから絶対にやってはいけないよ。
Qちゃん:絶対にやらないようにするよ。でも、なんで、うがい薬を飲むといいなんてうわさがあるのかな。
つぼくら先生:原子力災害時には、放射性ヨウ素が大気中に放出されることがあるよ。それを、呼吸や飲食で大量に摂取すると、数年後以降に甲状腺がんを発生させる可能性があるから、放射性ヨウ素の摂取量を低減させるために、安定ヨウ素剤と言われるものを予防服用することがあるんだ。たしかにうがい薬にはヨウ素が含まれているものがあるけど、ほかの成分も含まれていたりするから、安定ヨウ素剤の代わりにはならないんだよ。
Qちゃん:安定ヨウ素剤が必要なんだね、じゃあ僕も普段から飲んだほうがいいのかな?
つぼくら先生:その必要はないよ。放射性ヨウ素が放出されるのは原子力発電所事故の初期に限られるからいま飲んでも全く意味はないんだ。それに、副作用が出ることもあるから、原子力発電所事故の直後でも、よほど必要性がある時にしか服用の指示はされないんだ。東日本大震災の時も県から服用の指示は出なかったからね。
Qちゃん:間違った情報や知識で行動すると自分の体に悪いことがあるかもしれないね。気をつけなくちゃ。
つぼくら先生:出所がわからない情報には注意が必要だよ。自分で正しく判断できるように、日頃から正しい知識を身につけようね。
Qちゃん:うん、わかったよ。先生、教えてくれてありがとう。
出典:県「福島県原子力災害に備える情報サイト」
■今回Qちゃんが分かったこと
・安定ヨウ素剤は、国や県の指示に従って服用するものであること。
・自らの健康に関係する情報や知識は、正確に理解することが重要なこと。
問い合わせ先:放射能対策室
【電話】37-2270