くらし 「わがこと」として考える認知症(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県二本松市
- 広報紙名 : 広報にほんまつ 令和7年9月号
■9月は認知症月間です
「認知症はひとごと」と思っていませんか。
令和4年度の調査では、65歳以上の高齢者の3人に1人が認知症、もしくは軽度認知障害であると推計されています。
認知症になることは特別なことではなく、誰もが当事者になる可能性があります。
大切なのは、早期の発見と適切な支援、そして地域社会の理解です。
この機会に、認知症を「わがこと」として考えてみましょう。
●認知症ってどんな病気?
~認知症になっても安心して暮らせる社会の実現には、認知症についての正しい理解を広めることが重要です~
■地域でともにささえる
●地域の取り組み
認知症についての正しい理解を広めるために、市内ではさまざまな取り組みが行われています。
地域の医療機関や介護事業所、市が連携して行っている取り組みの一部を紹介します。
▽認知症普及啓発イベント
若年性認知症患者とその家族から講演をいただきました。
▽市民公開講座
地域の医療機関と一緒に普及活動をしています。
▽認知症サポーター養成講座
認知症への正しい理解や接し方等支援方法を学びます。
▽認知症サポーター養成講座
女性防火クラブも受講し、日頃の防災活動に役立てています。
このほか、認知症の人やその家族、認知症に関心のある方がどなたでも参加できる「オレンジカフェ」もあります。
これらの取り組みを今後も積極的に展開していくので、認知症について正しく理解するために、まずは足を運んでみましょう。
■認知症とともにいきる
●介護サービス利用者の声
実際に自分が認知症になった、あるいは身近な人が認知症になった場合は、介護保険のサービスを利用しましょう。
ただ、介護サービスを使うといっても、どこに相談すれば良いのか、どんなサービスがあるのか、サービスを利用するとどんなメリットがあるのか、いろいろわからないことが出てきます。
そこで、認知症により介護サービスを利用している本人やご家族の方、介護事業者に、認知症地域支援推進員がインタビューを実施しました。
今回は小規模多機能型居宅介護を利用しているご本人やご家族、事業者の声です。
認知症地域支援推進員がインタビューを行いました
●認知症かも…と思ったのはいつですか?(家族回答)
・通院中に自動車事故を起こしたとき
・同じ話の繰り返しや、お風呂に入りたがらなくなったとき
・「面倒くさい」が口癖になり、習いごとや楽しみにしていたことを、理由なく辞めてしまったとき
●介護保険申請やサービス利用の相談はどこにしましたか?(家族回答)
・主治医の先生
・入院先の病院
・知人・友人
・地域包括支援センター
・小規模多機能型居宅介護事業所
●利用してみていかがでしたか?(本人回答)
・いつも誰かがいて話ができる。
・新しい友人ができた。
・職員さんによくしてもらって楽しい。
・入浴やレクリエーションが楽しみになった。
・安心できる。
●サービス利用後、家族としての気持ちの変化はありましたか?(家族回答)
・余裕ができてきたことで、本人の身になって接するように心がけられるようになった。
・頼れるところ(事業所)ができた。
・臨機応変に対応してもらって、穏やかな気持ちで本人に対応できるようになった。
●サービス利用を開始してから利用者の変わったところはありましたか?(事業者回答)
・お願いごとに対して拒否ではなく「これで良いの?」と言われるようになった。
・本人が利用を楽しみにしており、利用日を伝えると着替えをして待っている。
・利用した日の夜はぐっすり眠るとご家族より聞いた。
・幻聴や幻視があり落着きがなくそわそわしていたが、利用になれるとだんだん穏やかになってきた。