- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県西郷村
- 広報紙名 : 広報にしごう 令和7年6月号
■今回のテーマ「血糖値スパイク」
食後に眠気が襲ってきて、眠くなったり、体がだるくなることはありませんか?その症状、血糖値スパイクが原因かもしれません。
血糖値スパイクは誰にでも起こる可能性のある血糖値の急激な上昇(変動)で、この状態が繰り返され、適切な対策をとらないと糖尿病になる可能性が高まります。血糖値スパイクが起こらないように対策するだけで、食後の眠気やだるさだけでなく、将来の病気を予防することができます。
○血糖値スパイクとは
血糖値スパイクとは、図の赤線のように、食事で糖質をたくさん摂取した後すぐに血糖値が急上昇し、数時間で急降下する、「バレーボールのスパイク」のような血糖値の乱高下のことです。
通常の血糖値は、図の点線のように、食後緩やかに上昇し正常値に戻りますが、次のような食事をしている方は、血糖値スパイクが起こりやすいといえます。
・早食いをする
・朝食を抜く
・食事の時間が不規則
・糖質の多い食べ物だけを食べる(菓子パン、カップラーメン等)
・甘い食べ物を食事の前に食べる(チョコレート、あめ等)
[図]食後の血糖値の上昇
著者:健康管理能力検定
監修:日本成人病予防協会
健康管理能力検定ホームページより転載
○血糖値スパイクの症状と病気のリスク
症状:食後の眠気、頭痛、疲れ、だるさ、冷や汗、怒りやすい、集中力の低下
病気のリスク:血糖値スパイクが繰り返し起こることで血管が傷つき、糖尿病、動脈硬化による心臓病、脳卒中、腎臓病等に繋がります。
○血糖値スパイクを防ぐ6つの対策
次のように食事の摂り方等に気をつけると、血糖値スパイクを引き起こさず、インスリンの分泌を正常に保つことができ、糖尿病や動脈硬化等になるリスクを低減できます。
(1)ゆっくりよく噛んで食べる
(2)朝食をしっかり食べる
(3)甘いものを最初に食べない
(4)野菜を先に食べる(ベジファースト)
(5)低GI(※)の食品を選ぶ(主食…玄米、そば等/おやつ…果物、さつまいも等)
(6)食後1時間後に軽めの運動をする
※…GIとは、食品に含まれる糖質の吸収度合いを示す値です。血糖値を急激に上げやすいものは高GI食品(GI値70以上)、緩やかに上昇するものは低GI食品(GI値55以下)といわれます。
○[ワンポイントアドバイス]高カカオチョコレートはおやつに向いている?
一般的なミルクチョコレートのGI値は91程度で、高GI食品です。対してカカオ分72%の高カカオチョコレートのGI値は29程度で、低GI食品になります。また、1個(5g)あたりのエネルギー量が約28kcalと低く、ポリフェノールも豊富に含まれています。そのため、一般的なミルクチョコレートよりも健康的なおやつといえます。
次回は、「糖質の種類について」をテーマにご紹介します。
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