くらし [特集]復興・にぎわい再生にむけて動き出しています 駅東のミライ
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- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県双葉町
- 広報紙名 : 広報ふたば 2025年10月 災害版 No.173
■JR双葉駅東側に、新たな息吹を
かつて双葉町の賑わいの中心であったJR双葉駅東側地区に、新たな息吹を吹き込もうとする「双葉駅東地区まちづくり基本構想」を令和7年3月に策定しました。策定に際しては、地域の皆さんとの座談会やワークショップを重ね、多様な声を政策に反映。「みんなで創るまち」、「みんなで描く未来」を形にすべく作業を進めています。
まちづくり基本構想は、公共や商業・住居の機能が調和する集積エリアとして、駅前通りを中心に段階的な整備を検討しています。
駅前は賑わいの場、新山地区は住まいの場、町民グラウンドや旧図書館周辺は公共施設・水辺整備等の連携により良好な街並みを整備していく方針です。
これらの整備方針により、歩いて暮らしやすいまちづくりを進めます。また、旧三宮堂田中医院診療所をはじめ、町内に残るシンボル的な建物を再生させ、地域の歴史や文化も大切に継承する方針です。
これらの整備方針により、歩いて暮らしやすいまちづくりを進めます。また、旧三宮堂田中医院診療所をはじめ、町内に残るシンボル的な建物を再生させ、地域の歴史や文化も大切に継承する方針です。
JR双葉駅東側地区は新たな交流と暮らしの場の創出に向けて整備が始まっています。基本構想を形にしていくには行政と民間が協働してまちづくりを進めることが重要になります。
町に戻りたい方、移住や起業を考える方、地域との再会を望むすべての人にとって、JR双葉駅東側地区が魅力と期待に満ちた舞台となることを目指しています。
■公設商業施設
[入居店舗]鉄板焼き/カフェ/居酒屋
[整備スケジュール]令和8年春頃のオープンを目指す
町民の方から要望の多かった飲食店が3店舗入居します。生活環境の向上に加え、ランチや懇親会など交流の促進を期待しています。
■旧東邦銀行双葉支店
[導入機能(予定)]オフィス/シェアキッチン/コワーキングスペース/交流機能
[整備スケジュール]令和9年春の開館を目指す
かつての銀行がコワーキングスペースを備えたシェアオフィスに生まれ変わります。駅前に人の流れを生み出します。
■コミュニティーセンター
[導入機能(予定)]宿泊機能/待合機能/観光案内/公衆トイレ/EV充電器(北側駐車場)
[整備スケジュール]令和9年度中の開館を目指す
JR双葉駅に隣接する建物に宿泊機能を導入します。待合機能や観光案内機能も持たせる方針です。
■賑わいを取り戻す駅東地区
▽町内初のスーパー
令和7年8月1日、公設商業施設にイオン双葉店がオープンしました。イオン東北が運営する店舗では小さい店舗に分類されますが、住民の声を反映した店づくりで商品は充実。近隣自治体にお住まいの方やJR双葉駅利用者も多く活用されています。特にお昼時は店内のイートインスペースは賑わいを見せています。
また、シンボルの大屋根の下は天候に関わらず活用できる空間として今後の活用を期待しています。
イオン双葉店は年中無休。営業時間は朝8時から夜7時まで。
▽移住定住相談センター
旧三宮堂田中医院診療所を修復して令和6年11月に移住希望者のための移住定住相談センターとして生まれ変わりました。令和7年9月現在、町内居住者の約6割が移住者です。
この施設が多くの方の移住につながることを期待しています。
建物内部は大正レトロの面影を残した造りです。このセンターは小規模な集会にも活用することが可能で、これまでにも語学講習会などが行われています。
▽FUTAHOME(ふたほめ)
令和7年2月に民間主導で地域活動の拠点として整備されました。名前は双葉町(FUTABA)の家(HOME)のように人々が集まり、繋がりを生み出すとの願いが込められています。また、これまで行われてきた「ちいさな一歩プロジェクト」の流れを受けた「2歩目」という意味も含まれています。
1階は飲食店が日替わりで営業。2階は東北大学と福島大学が入居してまちづくりの研究を行うほか、整体も営業しています。飲食店の夜の営業も始まり、住民の憩いの場となっています。1階西側ではコーヒーも販売。青い壁が目印の地域活動拠点です。
■駅東地区は建物だけじゃないんです。
JR双葉駅東口の駅前広場をはじめ、駅東地区では伝統行事や新しいイベントなどが行われています。皆さんもぜひ遊びに来ませんか。
▽ダルマ市
双葉町の新年は江戸時代から300年続くと言われるこの行事でスタート。町外避難中も中止することなく継続し、令和5年からは町が主催し町内で再開しました。まさに双葉町を象徴する伝統行事です。
メインイベントは重さ600kgの巨大ダルマを南北に分かれて引き合う「巨大ダルマ引き」。この時、会場は冬の寒さを吹き飛ばす熱気に包まれます。
また会場ではダルマや縁起物が販売され、ダルマ神輿なども登場し、まさにダルマづくしの2日間です。
▽ふたば飲み
避難指示解除後のまちに人が集える場所をつくろう。そんな想いから民間主導で始まったのが「ふたば飲み」。不定期開催のイベントです。回を重ねるごとに来場者や出店者が増加。訪れた町民や近隣からの参加者を交え、夕暮れから夜にかけて駅前空間がにぎやかな交流の場へと変わり、町の再生に向けた想いや情報を共有する場となっています。
「1歩、2歩…」と回を数える“小さな一歩プロジェクト”の一環で町の復興を後押しするイベントです。
▽盆踊り
令和5年7月に有志団体により、JR双葉駅前広場で13年ぶりに町内で盆踊りが復活しました。懐かしい笛や太鼓の音色、そして夏の風物詩だった「相馬盆歌」が響き渡りました。
帰還した町民や移住された方、避難先から訪れた町民が一堂に会してやぐらを囲み、踊りの輪を作り出しました。各団体が出し物、出店を担当し、地元の絆や賑わいを取り戻すきっかけとなっています。
令和7年度は残念ながら中止となりましたが、新たな交流の場を生み出す場として期待されています。
「双葉町駅東地区まちづくり基本構想」及び双葉町内で行われる行事・イベントに関してはQRコードから確認いただけます。
QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。
※「まちづくり基本構想」「町公式ホームページ」の二次元コードは本紙掲載。
