- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県小美玉市
- 広報紙名 : 広報おみたま 令和7年5月号
■Voice
市内で行われている霞ケ浦導水事業石岡トンネル新設工事が玉里立坑、美野里立坑、堅倉立坑の3か所で進められています。石岡トンネル(第4工区)の堅倉立坑と石岡トンネル(第5工区)の玉里立坑で工事関係者の方にお話を伺いました。
◆大きな責任と緊張感 地域の方の理解がありがたい。
霞ケ浦導水事業石岡トンネル(第4工区)
錢高組 東京支社
河内浩二(かわうちこうじ)さん(監理技術者・作業所長)
霞ケ浦導水事業は利根川と那珂川を霞ケ浦につなぐという大きなプロジェクトです。その一部である、石岡トンネルの第4工区を担当させていただけることを大変光栄に感じています。一方で、私たちの工区で進捗に遅れが生じれば、他のトンネル工事にも大きく影響を及ぼす可能性があります。さらに、高品質な構造物を限られた工期内に完成させなければならないという責任の重さから日々、緊張感を持って業務をしています。
このプロジェクトは、これまで多くの関係者の尽力と地域の方々のご理解、ご協力のもとでここまで進められてきた事業です。私たちもそこに加わる者として、使命感をもって工事に取り組んでいます。
今回の工事は深さ40mで4.1kmという長距離シールドトンネルを施工しています。工事は3交代制で24時間行い、1日で最大30m以上掘削しています。トンネルの大部分が民地の下を通るため、周囲への影響を最小限に抑えること、そして、地域の皆様に安心していただけるように常に配慮しながら工事を進めています。地域の皆様には工事に対して前向きな関心を寄せていただき、多くの方が現場へ見学に訪れてくださいました。また、地元のお祭りにも招待していただくなど、多くの交流を通じて工事に対する理解を深めていただきました。工事に対するご理解とご協力を得られたことで、非常にスムーズに工事を進めることができています。目的地の美野里立坑まで気を抜くことなく工事を進めたいと思います。
◆地域の方からの料理やねぎらいの言葉に人の温かさを感じます。
霞ケ浦導水事業石岡トンネル(第5工区)
奥村・大本特定建設工事共同企業体
吉田英典(よしだひでのり)さん(現場代理人)
私たちが担当する石岡トンネル第5工区は、玉里立坑から美野里立坑までの4.5kmを北に進む区間です。本工事は、地下40mの深さで4km以上の長距離をシールドマシンで掘削するという大規模なもので、トンネル工事を得意とする当社の技術を結集し、全力を挙げて取り組んでいます。
私の主な仕事は、工事全体が計画どおりに進むように進捗を管理することです。その他にも、地域住民の方々からいただいたご意見にできる限り対応するため、工事の発注者と調整を行うなど、多岐にわたります。
トンネル工事の間は、プラント設備などから騒音や振動が発生します。
玉里立坑は他の立坑と違い、現場周辺に住宅が多くあります。立坑全体を巨大な防音ハウスで覆うことで、騒音や振動を最小限にするように配慮をしています。
工事を進める中で、地域の住民の方から地元で採れたレンコンなどの野菜を使用したハンバーグなどを振舞っていただき、ねぎらいの言葉までかけていただくなど、人の温かさを感じました。
トンネル工事は今年の12月頃に到達しますが、工事自体は来年の6月末まで続きます。工事に不安を感じることがあれば、ぜひお問い合わせください。皆さんの不安をできるだけ払拭しながら安全第一で工事を進めていきます。
石川雄(いしかわたけし)さん(機電主任)
トンネルを掘削するためのシールドマシンなど、現場で取り扱う機械全般の管理を担当しています。シールドマシンは、現場敷地内に設置した中央管理室から遠隔操作します。シールドマシンの前面は直接、目で見ることはできません。先輩や上司からの助言をもらいながら、自分の経験と知識を最大限に生かして、安全最優先でシールドマシンの掘進管理を行っています。苦労することもありますが、地域の方からいただくおいしい野菜が励みになっています。
○霞ケ浦導水事業堅倉立坑・玉里立坑 見学受入れ中!
霞ケ浦導水事業では、多くの方に事業への理解を深めていただくために見学の受け入れを行っています。希望する方は下記までお問い合わせください。
概要:
・見学は平日のみ(土日祝日と年末年始を除く)。
・見学場所は現地で行います。
問合せ:国土交通省関東地方整備局 霞ケ浦導水事務所 総務課
【電話】029-822-3007