スポーツ はつらつ宮っこ

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平常心で射止めた
県勢初の快挙

作新学院高等学校 弓道部 2年
阿久津 裕斗(あくつ ゆうと)さん
プロフィール
昨年12月に開催された、第43回全国高等学校弓道選抜大会男子個人で優勝、男子団体では5位に入賞。

昨年12月、三重県で開催された「第43回全国高等学校弓道選抜大会」。作新学院高等学校弓道部に所属する阿久津裕斗さんが、男子個人で優勝、男子団体では5位に入賞しました。
大会は3日間にわたり行われ、1日目は男子個人の予選と決勝、2日目と3日目は男子団体の予選と決勝が行われました。個人戦について阿久津さんは「予選の前に左手のまめが割れるなど、予期せぬアクシデントはあったが、競技
への影響はあまりなかった。緊張もなく、平常心で淡々と競技に臨めた」と語ります。4射のうち3中以上の的中で通過となる予選と準決勝では、予選は4射3中、準決勝は4射皆中で決勝へと進出し、22人で行われた、的を外した時点で脱落となる射詰競射(いづめきょうしゃ)による決勝では、7射を的中させ見事優勝を手にしました。同大会の男子個人を制するのは、県勢史上初の快挙です。
大会の結果について阿久津さんは「練習で培ってきた自信が優勝につながった。もともと緊張はしない方で、競技の際は直前まで食事などをしていても、射場に入ると切り替えが自然にできる。今回も、1本1本に集中できた」と自身の強みについて分析します。
阿久津さんは陽東中学校1年生の時に弓道を始め、高校に入学してからは数々の大会で団体戦の優勝を飾るメンバーとなりました。
弓道部顧問の柏木 崇哉(かしわぎ たかや)先生は阿久津さんについて「普段は自由でマイペースで、楽しそうに我が道を行くタイプ。選手としての特徴は、普通の選手が弓を引く際に目視ができる左手で照準を合わせるのに対して、目視ができない右手の感覚で調整できるなど、かなりセンスが良く、器用。以前は結果に納得できず、自分に対する怒りをコントロールできない時期もあったが、最近は精神的にも成長し、その課題も克服できてきた」と太鼓判を押します。
今後の目標について阿久津さんは「自分にとって弓道は、自分への挑戦。個人では全国優勝できたので、次はインターハイや国体などの大会で、団体戦で全国優勝したい」と次のステージに狙いを定めます。
決して惑わぬ平常心と類いまれなるセンスを携え、阿久津さんはさらなる高みに向け弓を引き絞ります。