- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県さくら市
- 広報紙名 : 広報さくら 令和7年3月1日号
子宮頸がんは、日本で1年間に約15,000人の女性が発症し、約3,500人の女性が亡くなる病気です。20~30歳代の女性では発症例も死亡例も増加しています。原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)が性交渉により子宮頸部に感染し細胞をがん化させることです。HPV感染者の1,000人に1人が子宮頸がんを発症します。予防には、HPV感染/発症を防ぐ「HPVワクチン接種」と早期発見のための「子宮頸がん検診」の両方を行うことが大切です。
これまでの「子宮頸がん検診」は「細胞診」のみ行う「細胞診単独検診」でしたが、令和7年度から「細胞診」と「HPV-DNA検査」の2つを行う「細胞診・HPV検査併用検診」に変更され検診の精度が高まります。「細胞診」は、「がんを疑う異常細胞」があるかどうかを顕微鏡で調べます。進行がんを診断することが得意です。「HPV-DNA検査」は、「HPVのDNA」があるかどうかをPCRなどで調べます。HPV感染の有無が分かるので細胞ががん化する前の「前がん病変」発見に有効です。特性の違う2つの検査を併用することで精度が上がり、見逃しが非常に少なくなります。
検診方法はこれまで同様に子宮頸部の細胞を一度採取するだけで、採取後に2つの検査検体を分けます。そのため受診者の痛みやストレスなど身体的負担は増えません。
検診間隔は、「細胞診」異常なし・「HPV検査」陰性であれば3年以内に子宮頸がんになる可能性はほとんどないため次回検診が3年後になります。それ以外の場合は「精査不要で次回検診1年後」あるいは「要精密検査」と判断されます。
「子宮頸がん検診」の受診率は42%と低くせっかくの機会を利用せずもったいない状況です。また検診未受診の方が初診時に進行がんであった時などは残念で仕方ありません。「細胞診・HPV検査併用検診」が導入されたこの機会に是非受診してください。
さくら産院院長 泉章夫
Q 受診間隔はどうなるの?
A 検診結果によって異なります
Q 子宮頸がん検診の自己負担金は?
A 〔集団検診〕1,000円 〔個別検診〕1,500円
※医師の判断に応じて体部がん検診の併用3,000円(個別検診のみ)
子宮頸がん検診の対象かどうかは5月頃に郵送する健康診断のお知らせでご確認ください。
指定医療機関受診期間:5月1日~令和8年2月28日まで
問合先:健康増進課
【電話】682-2589