- 発行日 :
- 自治体名 : 群馬県
- 広報紙名 : ぐんま広報 2025年6月 No.433
■ザ・バックステージ
魅力の裏舞台「花火師」
◇人の心に響く花火を作る技術者
夜空に大輪を描く夏の風物詩、花火大会。その構成から打ち上げ花火の制作、大会当日の花火の設置、打ち上げ、撤去までを行う花火大会の総合演出家兼技術者。今回は、たまむら花火大会、高崎まつり大花火大会など、県内の花火大会を支えている「菊屋小幡花火店」の花火師を紹介します。
◇人
菊屋小幡花火店 五代目
小幡 知明(おばた としあき)さん
「高校卒業後は都内の専門学校に進学しました。夏に帰省して玉村町の花火大会を手伝った時、間近で見た花火のきれいさに衝撃を受け、家業を継ぐ決意をしました」
◇仕事
花火大会当日は、工場で筒に仕込んだ状態の花火玉を運び込み、固定して配線作業を行います。法律で禁止されている風速10メートル以上を除き、雨でも打ち上げ可能です
音楽に合わせて打ち上げる花火など、ライブエンターテインメントとして進化を続ける花火業界。花火師の仕事には、構成や打ち上げプログラム、演出も含まれます
◇道具
代々受け継がれる技術と心意気
時代と共に花火の打ち上げ方が変わっても、真円を描く菊型花火へのこだわりや新しい花火の制作など、花火玉に込める技術は明治5年の創業から受け継がれてきたもの。そろいの法被(はっぴ)は、仲間の協力が不可欠な花火屋の結束を強固にするアイテムです