- 発行日 :
- 自治体名 : 群馬県
- 広報紙名 : ぐんま広報 2025年9月 No.436
■初めてでも安心して挑戦できる
標高1500メートル以下がオススメ!
群馬の低山トレッキング
豊かな自然に恵まれた群馬には、魅力的な山があり、多くの人が山登りに訪れます。
秋は山の斜面が赤や黄色に色づき、気候も安定しているので、山登りを始めるのにぴったり。
季節を感じ、健康も育む山登りをまずは低山から始めてみませんか。
◆景観・地形・歴史 楽しみ方がいっぱい 低山トレッキングのススメ!
群馬の山には、谷川岳や武尊(ほたか)山など標高2千メートル級のものもあれば、市街地から気軽に行ける標高300メートル程の低山まで、難易度が多彩で、自分に合った楽しみ方ができます。低山は気軽に登れて、心肺機能や足腰が鍛えられるので、健康な体づくりにもつながります。また山頂に向かう途中には、四季折々の花や植物、古い仏像に出会うことも。景観の素晴らしさはもちろんですが、花の見頃、地形や歴史を調べてから山を登ると、自然の奥深さをより感じられますよ。
◇取材協力
根井 康雄(ねい やすお)さん
10代から山岳会で登山を始め、上毛新聞社に勤務していたときには山関係の書籍編集に多数携わる。現在は日本山岳会の群馬支部長と群馬県山岳・スポーツクライミング連盟の広報委員長を務め、安全な山の登り方や群馬の山の魅力について発信している
◇ぐんま山トリビア
・百名山に数えられる名山がたくさん
関東以北で一番高い日光白根山(2578メートル)をはじめ、日本百名山が11座あります。日光白根山は、ロープウェイで標高2千メートルまで行けるため、初心者でも安心して登れます
・群馬県民に広く愛される上毛三山
関東平野からその雄姿を見られる赤城山、榛名山、妙義山は総称して上毛三山と呼ばれています。上毛かるたの読み札や運動会の組分けに使われており、文化的にも県民に広く浸透しています
・日本で唯一、車で越えられない県境
日本で唯一、車道が存在しない県境は群馬と福島。そこには尾瀬の大自然が広がっており、壮大な湿原と日本百名山の至仏(しぶつ)山(2228メートル)がそびえ、手つかずの自然を満喫できます
◆安全・快適に楽しむための山歩きアドバイス
根井さんのチェックポイント!
(1)山の装備・服装
天候に配慮した服を準備
機能や使い方も確認しよう
山登りに行くと決まったら、季節や天候を考慮した服装、靴、道具を用意して、機能や使い方もよく確認しましょう。エネルギー消費を補うゼリー飲料や、熊対策の熊鈴もあると安心です。
◇『靴』
低山でも足元の良くない場所があるので、できれば足首を固定してくれるハイカットの登山靴が安心です
◇『服装』
綿のTシャツは汗を吸っても乾かずに冷えるので登山に適しません。速乾性のある生地がお勧め。
上下の雨具も登山には必携です
◇『ザック』
お腹と胸を固定できて、腰で背負えるような登山用のザックを用意しましょう
(2)コース選び
体力や実力に合ったコースを選ぼう
景色や知名度から選ぶ楽しさもありますが、自分の体力に合ったコースを選ばないとトラブルの原因になります。初心者のみで挑むと危険なので、必ず経験者に同行してもらいましょう。
(3)登山のマナー・ルール
山を登ると決めたら、必ず登山届を提出しましょう。山は登り優先なので道を譲る時は山側で待機して、すれ違う人とは気持ちのいいあいさつを。またゴミの持ち帰りも忘れずに。