くらし (特集)我ら狭山市消防団 自分たちの街は自分たちで守る(2)

■あなたのスキルが地域防災の力に
◇機能別団員
機能別団員は、能力や事情に応じて特定の活動にのみ従事する団員で、現在狭山市消防団には、災害医療看護分野で活躍できる9名が在籍しています。
大規模災害が発生した際に、被災者が避難所で快適に過ごせる環境を整え、被災者の心身の健康維持や生命の危機を回避することを目指します。

▼現役団員に聞く(1)
機能別団員(災害医療看護)
機能別団員 福島俊江さん(市内病院勤務)

〇活動内容は
実際に災害が起こった時には、避難所運営など被災者の健康維持に関する活動を行うことになっています。平常時は公民館などで実施している防災講座で講演を行っています。講演内容は、災害時の感染症予防など、医療に関する専門知識を持っているからこそできるお話が多いですね。

〇入団のきっかけは
機能別団員の多くは、病院の看護師を本業にしています。もともと令和元年から病院独自の地域貢献活動「Sayama災害コミュニティナース」として、地域の皆さんに医療や防災に関する知識の啓発を行っていました。機能別団員制度が発足したことに伴い、活動の方向性が近かったため、入団を決めました。

〇団の活動を通じて実現したいことは
大規模災害が起こった時、私たち医療従事者も人員やできることに限りがあります。そのような環境下で地域の皆さんが「自助」と「共助」の力を発揮できるように、日常から災害に対して準備できることなどを広く啓発していきたいです。

▼現役団員に聞く(2)
学生団員
第2分団 岡野陽太さん(大学4年生)

〇入団したきっかけは
大学卒業後、消防士になることを志望しています。就職する前に、消火に関する知識や技能を身に付けたいという思いと、いろいろな人たちと関係性を築いていく中でコミュニケーション能力を向上させたいという思いがあり、入団しました。
実際の活動では、年齢も職業もバラバラな先輩方から社会人としてのマナーや考え方などを学ぶことができ、自身の成長につながっていると実感しています。消防士を目指す人にとっては、良い経験になると思います。

〇活動がある日のスケジュールは
月2回の定例活動は20時からの2時間と時間が決まっています。大学のキャンパスは都内にあるのですが、授業が終わってからでも余裕を持って参加できています。アルバイトは、活動に合わせてシフトを調整できているので、学業やアルバイトとの両立も負担に感じたことはないですね。

◎学生消防団活動認証状を受け取る岡野さん。市では一定の条件を満たした学生団員に対して、功績の認証を行っています

▼現役団員に聞く(3)
市職員の団員
第1分団 内田貴裕さん(狭山市都市計画課)

〇市職員だからこそできる貢献は
普段は技術職として道路整備や都市計画の仕事をしています。業務では、水害や地震などの災害対策に携わることも多く、そういった知識や経験は消防団としての活動にも活(い)かされていると思います。
市職員として働いている人は、皆少なからず「地域のために頑張りたい」と思っているところがあるのではないでしょうか。そういう意味では消防団の活動にも共通するところは多いと感じています。

〇団の経験が仕事に与える影響は
団での活動を通じて地元の方々と良好な関係を築くことができ、業務でお話しする際なども互いに肩ひじ張らずに思いを伝え合うことができていると感じています。
市役所の中で仕事をしているだけだと、どうしても人間関係は限定されてしまいます。消防団員としてさまざまな職種の方たちと交流する中で、多種多様な考え方を理解する力が身に付いたと感じています。

◎内田さん含め、多くの市職員が消防操法大会に出場。日頃から厳しい訓練を積んでいます

▼現役団員に聞く(4)
女性団員
中村光世さん

〇活動内容は
狭山市消防団に初めて女性が入団したのが10年前。当時は何から手を付けたらいいのか分からない状態でした。団員同士で、できることは何かを検討し、まずは救命講習の普及員になるための講習を受けるところから始めました。現在はPTAやスポーツ少年団向けに救命講習を行っています。その他には、七夕まつりの特設ブースやInstagram(インスタグラム)で防災情報を発信しています。

〇団員同士の雰囲気は
団員の年齢層は幅広く、ライフステージも異なります。中には定例会議に、こどもや孫を連れてくる団員もいますよ。みんなでこどもたちをとってもかわいがっています。
団員同士、和気あいあいとした雰囲気づくりができていて、会議や懇親会で集まった時には、団としての活動以外にプライベートのことも気兼ねなく話ができています。

◎狭山市消防団「Charmy(チャーミー)」Instagram

■狭山市消防団で一緒に地域を守りませんか
市では消防団員を随時募集しています。「地域の防災リーダー」として活躍したいという方の入団をお待ちしています。
対象:市内在住・在勤・在学で18歳以上の方
申込み:危機管理課へ【電話】2968-6527

■狭山市消防団が力をお貸しします
催し物の警備・警戒や救命講習、講演などを行うことができます。費用は無料で、土・日・祝日でも対応可能です。機能別団員(災害医療看護)では、エコノミークラス症候群の予防や傷の手当て、おむつ交換の方法など、ご要望に応じてお話しします。
申込み:同課へ

————————————
問合せ:危機管理課へ
【電話】2968-6527
————————————