くらし 「以心伝心」志木市長/香川武文

■絆が育む、志木の未来
日本気象協会の予想によると、関東の梅雨入りは平年並みの6月上旬とのことです。梅雨といえば、湿度も高く、蒸し暑くなるという印象もありますが、紫陽花など、この季節ならではの風物詩もあります。いろは親水公園には市民の方々から愛着を込めて「あじさいロード」と呼ばれている遊歩道もありますので、ぜひ足を運んで、梅雨の彩りを感じてください。
さて、今年は、ひと足早く夏祭りが6月からスタートします。例年7月に開催していた宿組八坂神社祭礼が6月22日に開催されるのを皮切りに、7月12日に下ノ宮八坂神社夏祭り、13日に産財八坂神社夏祭り、19・20日に敷島神社祭典、8月23日には志木ニュータウン森の祭りと続きます。特に、宿組八坂神社祭礼では、今年からの新たな取組として、中宗岡一丁目交差点から志木市役所前までの区間が、午後6時30分から9時まで歩行者天国として開放され、子どもたちも参加できるおかめひょっとこ流しや女性だけで担ぐ万燈(まんどう)おんな神輿(みこし)など、誰もが気軽に参加できる企画も実施されると聞いていますので、私も今からワクワクしています。それぞれのお祭りは、地域の皆さんの工夫と汗、そして人と人との大切な絆で運営されています。私自身も会場に赴き、活気とにぎわいの輪に加わりながら、皆さんとの交流を深めたいと思っています。
また、志木市は、中心市街地のにぎわいづくりにも積極的に取り組んでいます。なかでも竣工から25年が経過し老朽化した志木駅東口のペデストリアンデッキの改修にあたっては、いかに活気に満ちた、にぎわいあふれる空間にしていくのかを検討しているところです。昨年度に実施した市民参加型のワークショップでは、利活用のコンセプトを「多様な出会いが豊かな心を育てるみんなの居場所」に決定しました。今後はこのコンセプトを基に、ペデストリアンデッキの改修に向けた設計を実施していきます。
さらに、市内での開店・起業を目指す方に、そのノウハウを積む場を提供する「チャレンジショップ」ですが、志木街づくり株式会社が実施主体となり、4月に1号店が本町5丁目にオープンしました。さらに2号店も、洋菓子やおにぎり、オリジナル雑貨などを販売する店舗として今年の夏にオープン予定です。市内に飲食店や小売店が増えることは商業の活性化やにぎわいづくりにつながります。これからも、志木街づくり株式会社や商工会とのタイアップで店舗の誘致を積極的に展開しながら、地域経済の活性化につなげていきます。
人口減少の今、選ばれるまちを目指すためには、にぎわい創出も大切な取組の1つです。狭い市域だからこそ、人との絆と、そこから生まれるアイディアや知恵を大切にしながら、さまざまな取組でもっともっと志木市を盛り上げていきたい思いです。