- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県桶川市
- 広報紙名 : 広報おけがわ 令和7年1月号
■低温熱傷(ていおんねっしょう)(低温やけど)とは?
◇I.やけど”はどんなケガ?
やけどは医学用語で熱傷といい、ヒフや粘膜が主に熱で傷害されたケガです。やけどの重症度は温度と接触時間によって決まります。高い温度、長時間の接触ほど、深く重症になります。熱が高温なら短時間の接触でやけどになりますが、短時間の接触では問題にならない44℃~50℃程度でも長時間接触しているとやけどになり、これを低温熱傷といいます。
◇II.“低温熱傷”の原因は?
低温熱傷の原因は、湯たんぽや電気あんか、電気毛布、使い捨てカイロなどによるものが多い印象です。下腿(かたい)(膝から下)や足に多くみられ、寝ている時や体が動かせない時にケガをすることが多いです。
◇III.“低温熱傷”の症状は?
やけどは浅い方から深い方へ、1.度(赤くなりヒリヒリする)、2.度(水ぶくれやただれ・出血があり、痛い)、3.度(白っぽく、硬く、痛みがない)と重症度が分けられます。気がつかずに長時間熱に接してしまうため、低温熱傷は深いやけど、3.度となりやすいです。痛みを感じる神経が熱で傷害されると、深いのに痛みがなくなります。痛くないからと、軽く考えないようにしましょう。
◇IV.“低温熱傷”になったら?
なるべく早く医療機関で診察を受けることをおすすめします。重症ではなくても、正しく管理できないとキズが化膿することがあります。診察までは、石けんやボディソープの泡できれいに洗い、水道の流水で十分にすすぎ、清潔なガーゼなどで保護しましょう。小さな低温熱傷でも、何ヶ月も治らないことや、手術になることも珍しくありません。こじらせる前に皮膚科や形成外科の専門医を受診しましょう。
◇V.“低温熱傷”を防ぐには?
同じ体の部位を、暖房器具に長時間触れないようにしましょう。寝る前に湯たんぽは布団から出す、電気製品は電源を切るなどしましょう。
(一社)桶川北本伊奈地区医師会