くらし 【特集】その電話、本当ですか? 今日から始める特殊詐欺対策(1)

■その電話、詐欺です。
・会社のお金が入ったカバンを落としちゃって。今日中にお金が必要なんだけど、何とかならない?
・医療費の払い戻しがあります。振り込みのためには今お使いのキャッシュカードの変更が必要です。
・特殊詐欺グループを捜査しているのですが、あなたの銀行口座が犯罪に利用されています。

◇被害は1本の電話から
特殊詐欺とは、犯人が電話やはがきなどを使って親族や公共機関の職員などを名乗り被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードをだまし取ったり、ATMを操作させ、犯人の口座に送金させる犯罪のことです。犯人の話術は巧妙で、電話に出ると誰でもだまされる可能性があることから、「自分はだまされるはずがない」、「うちの親は大丈夫だ」などといった先入観は捨て、普段から家族や身近な人に相談できる環境づくりが大切です。また、多様化する特殊詐欺の手口を知り、今日からできる対策を日常生活に取り入れることで被害を防ぎましょう。

◇市内で多発しています
令和6年の市内特殊詐欺認知件数は39件で、前年と比べると16件も増加しています。また、同年の被害額は2億9139万円にのぼり、前年の3285万円から大幅に増加しています。
令和7年1~5月における東入間警察署管内の特殊詐欺認知件数と被害額は、市内の被害が最も多いことから、引き続き特殊詐欺への注意が必要です。

令和7年東入間警察署管内特殊詐欺認知件数と被害額(1~5月)

令和6年被害額:2億9,139万円

■“自分や家族を守るため”知っておきたい特殊詐欺の主な手口と対策

◆還付金詐欺
『ATMで保険料の還付金が受け取れます。』
自治体、税務署などの職員を名乗り、医療費や保険料の過払い金など、お金を受け取れるとの内容の電話がかかってきます。指示どおりにATMを操作すると、実際は犯人の口座にお金が振り込まれる詐欺です。

◆オレオレ詐欺
『会社のお金が入ったカバンを落とした。』
親族、警察官などを名乗り、親族が起こした事件・事故に対する示談金などを名目に金銭などをだまし取る詐欺です。犯人は「風邪をひいて声が変わった」などと言い信用させた後、振り込みを求めてきます。

◆キャッシュカード詐欺盗
『あなたのキャッシュカードが犯罪に利用されています。』
警察官などを名乗り「キャッシュカード(銀行口座)が犯罪に利用されている」などの名目でうその手続きを説明し、キャッシュカードをすり替えるなどして盗み取る詐欺です。

◆預貯金詐欺
『医療費の払い戻しがあり、振り込みのためキャッシュカードの変更が必要です。』
自治体、税務署などの職員を名乗り、医療費などの払い戻しがあるとして、キャッシュカードの確認や取り換えの必要があるなどの口実で自宅を訪れ、キャッシュカードをだまし取る詐欺です。

◆要注意! 警察官かたり
『〇〇警察署の×××です。あなたの銀行口座が犯罪に利用されています。詳細はビデオ電話で話しましょう。』
実在の警察官を名乗り、「あなたの銀行口座が犯罪に利用されており、あなたに逮捕状が出ています」などと言い逮捕を名目に口座情報などを聞き出す、ネットバンキングで送金させるといった詐欺です。携帯電話にかかってくることが多く、10~50歳代の被害も増加しています。

◇警察官かたりを見破るポイント
・警察官からのビデオ電話
警察官が、SNSやビデオ電話で連絡を取り、警察手帳や逮捕状を提示・送信することはありません。
また、電話番号の下4桁が「0110」であっても、国際電話(+から始まる番号)などからかけているケースがあるため注意が必要です。

●固定電話での対策
・在宅時も留守番電話に
特殊詐欺は誰でもだまされる可能性があることから、電話の相手方が特定できるまで電話に出ないようにしましょう。

・振り込め詐欺等対策電話の設置
市では、電話が鳴る前に警告メッセージなどを自動で発出し、通話を録音する機能などを備えた電話機や接続機器の購入に対し、補助金を交付しています。

問合せ:協働推進課
【電話】049-252-7121

●携帯電話などでの対策
・非通知番号・国際電話は着信拒否
特殊詐欺の犯人がよく使う非通知番号や国際電話からの電話に出ないようにしましょう。

・犯罪情報官Newsで情報入手と対策を
埼玉県警察では、県内の犯罪発生情報をいち早く提供するメール配信サービスを提供していますので、犯罪情報の入手と対策にお役立てください。

●警察相談専用電話
【電話】#9110または048-822-9110
「もしかして詐欺かも…」「110番するような緊急性はないけれど警察に相談したい」など、生活の安全に関わる悩みごとや困りごとなどで、緊急でない相談の場合は、警察相談専用電話をご利用ください。