くらし 町長コラム〔26〕

■沖縄 埼玉の塔追悼式に出席して
沖縄県摩文仁の丘に建つ「埼玉の塔」は、先の大戦で沖縄や南方で亡くなられた埼玉県出身者2万8千余の御霊を慰霊する為に昭和41年に建立され、毎年11月25日に県遺族連合会他関係者団体で追悼式が行われています。昨年は59回目を迎え、県町村会代表として出席させていただきました。13年前には県町村議長会代表として参列しましたので、2度目の経験となりました。沖縄には色々とご縁があり、何度も足を運ばせていただいていますなかで、一つ忘れられない思い出があります。20年前の事、私が大変お世話になっていた方が「兄が沖縄戦で亡くなり平和の礎に名前が刻まれているので会いに行きたい。」との話に、その望みを叶えるべく実行。彼女は、お兄様が好きだったおはぎを寝る間を惜しんで手作りし持参。お兄様の名前の刻まれた平和の礎の前で皆で分け合って食べました。やっと念願叶った彼女の笑顔、おはぎの味、この度平和の礎の前に立ち、当時を思い起こし、あちらの世界で兄妹仲良く語らっている姿を想像して手を合わせました。今年は先の大戦から80年、戦争を知らない世代が多くなり、戦争は遠い過去のものとなりつつあります。しかし私達が享受している平和と繁栄は、多くの方々の犠牲のもとにある事を私達は絶対忘れてはならないと思います。日本の恒久平和を心から願ってやみません。感謝

たおれし友あい集いて ふるさとの小鳥うたう武蔵野を
 緑けむる秩父路をともに語らい 永久に安らかにお眠りください
昭和41年11月 埼玉県沖縄慰霊塔建設委員会 会長 元埼玉県知事 栗原 浩
「碑文埼玉の塔建立の記より」

■広報2月号記事に関するお詫びと訂正
9ページ「町長コラム」において誤りがありましたので、お詫びし下記のとおり訂正させていただきます。
訂正内容:
[誤]「星うるむ 一夜もあらず 冬早」
[正]「星うるむ 一夜もあらず 冬旱(ふゆひでり)」