- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県神川町
- 広報紙名 : 広報かみかわ 2025年5月号(第233号)
◆第47回 展示資料紹介(5) 勾玉
勾玉(まがたま)は埼玉県章のデザインに使われている、私たちにとって親しみ深い文化財です。町内の遺跡からもたくさんの勾玉が出土していて、一部は文化財展示室で公開しています。語源は「曲っている玉」から来ているという説が有力で、『古事記』には「曲玉」、『日本書紀』には「勾玉」と書かれています。
勾玉は縄文時代から古墳時代ごろまで作られていたアクセサリーの一つです。多くは[C]または[コ]の字形に湾曲した玉から尾が出たような形をしています。丸く膨らんだ一端に穴を開けて紐を通し、首飾りにしていたと考えられています。素材は翡翠(ひすい)、瑪瑙(めのう)、水晶、滑石、琥珀(こはく)で土製のものもあります。
町内からは見つかっていませんが青銅などの金属製もあります。町内で見つかる勾玉のほとんどが古墳から出土しています。古墳時代の勾玉は権力をもった王様や土地の有力者が身につけていました。大字新里に所在していた南塚原10号墳からは大きさや素材の異なる様々な勾玉が出土しています。この勾玉は中央公民館文化財展示室で常時展示しています。
問合せ:生涯学習課 文化財担当
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